禁止の有無にかかわらず、小学生の4割、中学生の5割が携帯
文部科学省が、小中学校への携帯電話の持ち込みを原則禁止することを教育委員会に通知したことを受けて、小中学校では「原則持ち込みを禁止すべき」としている。1月末に通達があってから1か月以上経過した3月、KLabはモバイル歌詞配信サイトの小中学生ユーザーを対象に、学校への携帯電話の持ち込み原則禁止に関する調査を行い、468名から回答を得た。
禁止されているので学校に持っていかないという子どもは、小中学生ともに最多で全体の4割強。しかし、持ち込みを禁止している学校に通う小学生のうち19%、中学生では39%が所持しており、持ち込み禁止の有無にかかわらず小学生の4割以上、中学生の5割以上が学校への携帯持ち込みをしていることがわかった。
また、携帯持ち込み禁止については、小学生の57%、中学生の59%が「反対」と回答しており、男女比では女子の60%が反対している。
携帯の利用時間帯は「帰宅後・深夜」
問題視されている携帯メールといじめの関連については、小学生の43%、中学生の50%とともに半数が「携帯メールがいじめにつながる」と回答。理由としては「学校にいるなら直接話したほうがいい」「返事をしないとトラブルになるから」という意見が見られた。また、いじめに「つながると思う」と回答した子どものうち、半数以上が「持っていかない」と回答し、「つながらないと思う」と回答したうち6割近くが携帯を「持っていく」と回答しており、いじめの要因についての認識の違いが行動に現れる結果となった。
また、携帯メールのやりとりが学力低下につながると思うかについては、小学生の62%、中学生の56%と過半数が「つながる」と回答。理由として「夜中にメールをやりとりしたりするから」「音がなったりして集中できない」など、携帯メールが昼夜を問わず子どもたちの生活に浸透している様子がうかがえる。
携帯を使っている時間帯については、小中学生ともに「家に帰ってから」が35%と最も多く、「深夜」「放課後や帰宅中」「休み時間」が続いており、帰宅してから深夜までの利用が最も多いという結果となっている。
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