エントリーフォームを訪れるユーザーこそ「コンバージョンに最も近い」存在
インターネットでビジネスを展開する企業であればどこであろうと、ユーザーを「○○○」へ導きたいといった目的(=ゴール)があるはずだ。例えば、「商品購入」や「サービス申し込み」「資料請求」や「会員登録」などといった具合である。しかし、一部の例外を除き、Web上でユーザーをそのゴールに到達させるためには、最後の難関エントリーフォーム(以降フォームと記載させていただく)を通過させなくてはいけないのだ。
Web上のコンバージョンは、リアルの世界でのコミュニケーションと異なり、直接コミュニケーションを行えない以上、フォームというインターフェースを通じてユーザー自身の個人情報や決済情報を入力してもらわなければならない。
ここで注意していただきたいのはフォームに訪れたユーザーはコンバージョン見込みが高いということだ。その見込みの高いユーザーに対し、不親切なフォームを掲載しているのは非常に惜しい状態と言えるだろう。リアルの世界に例えるならば購買意欲が高く、レジ決済に並んでいる客に対して、不親切な対応を行っているようなものだ。リアルであれば直接フォローや謝罪もできるが、Web上ではそうはいかない。
今回はユーザーがフォームで感じるストレスや、離脱の原因になりやすい基本中の基本のポイントを挙げさせていただく。
貴方のWebサイトのエントリーフォーム最適化(以降EFOと記載させていただく)の一助となれば幸いである。
EFOはコンバージョン率の改善に直結する
フォームがユーザーにとって最後の難関であるのは前述のとおりである。また、フォームを訪れたユーザーはコンバージョンに最も近い。だからこそ、EFOを実施することはコンバージョン率の改善に直結すると言っても過言ではない。本連載を購読いただいている方であれば当然と感じる方も少なくないはずだ。なぜコンバージョン率の改善に直結するのだろうか、改めて検索ユーザーの行動をステップごとに検証してみる。
なお、サイトへの流入にはさまざまな要素があるが、自発的にキーワード検索を行っている点からモチベーションが高いと想定できる検索エンジンをスタートに設定させていただく。
- キーワード検索
興味や関心のあるキーワードを入力し、検索エンジンで検索
- 検索結果
数多ある選択肢の中から「自分の求める情報に近いだろう」と感じるWebサイトへのリンクをクリックする
- ランディングページ
数秒間でページ内の情報が自分の求める情報とマッチしているかを判断、求める情報とマッチする場合フォームへのリンクをクリック、しない場合は検索結果に戻ったり、ウィンドウを閉じたりし、サイトから離脱する
- フォーム
「氏名」「住所」「決済情報」など自分の”個人情報”を入力
- コンバージョン
上記のとおり、検索結果の数多ある選択肢の中から貴方のWebサイトを選択し、更にランディングページの内容を吟味したうえで、ようやくフォームに到達していることがお分かりいただけただろうか。とにもかくにも、フォームに到達しているユーザーは貴重な存在なのである。
更に、もう1点別の切り口から付け加えると、フォームを無事に通過したユーザーを待っているのはコンバージョンだ。つまり、限りなくゴールに近い場所にいるユーザーということになる。
この2点を簡潔にまとめると、以下のようになる。
- 数ある選択肢から貴方のWebサイトフォームを訪れたユーザーは貴重である
- フォームはコンバージョンに最も近い
すなわち、フォームでのユーザー離脱を軽減することは、コンバージョン率に大きな影響を及ぼすのだ。(次ページへ続く)