通常サービスとオプションサービスを切り分け
ライト・マネージド・サービスは、広告代理店のノウハウを活かして初期設定を行い、月次の運用は大半の部分を「アドエビスAutoBid」で自動化する。そして、コスト計算が難しく、広告主との期待値のバランスがとりにくい不定期で必要なサービスについては、オプションとして切り出すことによりコストを大幅に抑える形式となっている。
具体的には、予算管理、効果測定、CPC調整、掲載順位の調整、曜日や時間帯ごとの調整などを自動化し、キーワードの再提案や作業対応、レポーティングやミーティングをオプションとすることで、広告代理店側の運用コストを軽減し、その分広告主へのマージン設定も軽くするという、広告代理店と広告主双方のニーズを満たすサービスだ。
同サービスが生まれた背景の1つとして岩田氏は「海外のツールベンダーは、代理事業も兼ねているケースも多いですが、サポートサービスについては広告代理店が高度に発達した日本の方が優れている。日本の広告主はこうした手厚いサポートに慣れていますので、単純にツールにスイッチすることは難しいでしょう。そこで、『作業負荷』をツールが担い、『ノウハウ』と『サポート』を代理店が担うという考え方です」と語る。
初期設定をしっかりと行い運用を自動化
一方、リスティング広告を広告代理店に依頼する場合、まず時間をかけるのはキーワードの選定や広告文の作成、運用ポリシーの作成などの初期設定だ。
岩田氏によると、多くの代理店は初期費用を取らずに、毎月の運用費で回収していることが多いという。「初期段階では、人の手でしっかり設定をするので、ここはお金がかかると思います。その後の運用は初期のポリシーに従って自動化することで、かなりのコストを抑えることができます。広告代理店側に、キーワードの再設定やプランの再検討、月次のミーティング出席など、手厚い対応を求める場合は、オプション化してしまいます」
ライト・マネージド・サービスは、初期の運用ポリシーをしっかり設定して自動化するために、100通り以上のルールを用意している。
「あらかじめ想定されるルールを用意しておくことで、早く・安く導入いただけると思います。もちろん、広告代理店さんは細かいサービス定義も行った価格設定をされる場合もあるでしょう。こうしたフローを実現することで、これまで20%だったマージンが10%以下で提供される会社も出てくるのではないかと感じています。また支払い方法は請求書払いにも対応しています。海外のツールの場合、クレジットカード払いのみ対応のケースが多いですが、日本の広告主企業の担当者はカードでの支払いになれていませんから」と国内ならではニーズへも対応している。
マージンが10%になったことで「広告費をさらに10%上乗せする」(下図)することも可能となる

