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Webディレクターのスキルアップ講座【第2回】
実践編その1:計画・効率化・情報共有のポイント

2009/08/19 09:00

 株式会社ロフトワークでチーフディレクターを務める河原康達氏に、Webディレクターに欠かせない「段取り力」を学ぶセミナー実況中継。第1回は「ロフトワークが実践する「作業のフレームワーク設計」とは?」をお届けした。第2回は、段取り力を高める実践編として「計画・効率化・情報共有のポイント」をお届けする。

事前のプロセス分析を徹底しよう! 計画のポイント

 まず最初に、「計画フェーズ」でもっとも重要なことは、具体的な作業に入る前に、徹底したプロセス分析を行うことです。プロセス分析には、さらに3つのポイントがあります。当たり前のことのようですが、この3つを意識することがとても重要です。

目的は何か?

 よくあることですが、作業に没頭しすぎると、人は目的を見失いがちになります。プロジェクトの目的と作業の目的が、果たして一致しているか。これを冷静に分析することが、プロセス分析のスタート地点となります。目的が不明瞭な場合、たとえばクライアントの依頼内容がはっきりしない場合などには、打ち合わせを再設定するといった対応が必要になるでしょう。

 また、目的を規定する際には、ドキュメントを作っておくことがとても大切です。きちんとした体裁のものでなくても十分なので、必ずドキュメントの形で残し、情報共有ができる状態にしておきましょう。

作業内容は何か?

  どんなことでも、何か作業をする際には、作業内容をきちんと把握しましょう。ポイントは、作業を細かく切り分けて認識することです。漏れがないかどうか、優先順位はあっているかどうか。これらを判断するために、作業はできるだけ細かく分類して認識します。

 一般的にはWBS(Work Breakdown Structure)を用いたスケジュール管理や、文字ベースであればアウトラインのエディターを使うとよいでしょう。最近ではマインドマップを用いてタスクを洗い出し、作業を把握する方法なども流行っています。ロフトワークでもこれら3つの方法を、場合によって使い分けています。

アウトプットは何か?

 これは私もよく社内で後輩にアドバイスをすることなのですが、アウトプットが何かをきちんと認識して作業を行うことはとても重要です。作業を設計する際には、必ず成果物に結びつけて行うことです。成果物とは、最終的に納品するドキュメントや納品物ではなく、中間成果物全般を指します。

 たとえば、設計フェーズなら、仕様書やサイトマップ、モックアップといった設計フェーズで制作される成果物は何なのか。一覧表を作り、作業を認識した上で、プロセスを分析していくことが重要です。

プロセス分析の実践例、WBSを使ってみよう!

 では具体的に、1つ例を上げて説明しましょう。WBSを用いたプロセス分析の方法です。一般的にスケジュール表と呼ばれるものとよく似た体裁ですが、本来は左側の部分がWBSと呼ばれるもので、作業内容、工数、担当者、期間などを書き込みます。右側は、一般的にスケジュール表と呼ばれるものです。

 WBSの役割は「作業を細かく切り分ける」ことにあります。たとえば、「デザイン開発」という一括りのタスクがあるとします。WBSでは、これを「トーン&マナーの策定(10日間)」「フォーマットデザイン作成(5日間)」「デザイン展開(10日間)」といった具合に項目化、これらをさらに切り分けていき、最終的にTO DOリストに近い形にまで細分化します。

 WBSによって作業を落とし込む際のポイントは、期間と担当者を必ず明確にすることです。ここまでブレークダウンができれば、誰にお願いするのが適切なのか、本当に期間は妥当なのか、作業を行うために必要な環境やソフトウェアなどは揃っているか、といった発想が浮かび、よりプロセス分析の精度が上がっていきます。3ヵ月のプロジェクトともなれば、WBSが100行を超えることも。作成したWBSは、プロジェクトメンバーと共有することで、有効活用を図ります。(次ページへ続く)

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