実装後の確認
実際にタグを導入した後には、ちゃんと意図どおり計測が行われているかをチェックする必要があります。いきなり本番環境にタグを入れてアップロードするのはリスクが大きいので、必ず開発環境にタグを入れてテストをしてから、本番にアップしましょう。
テストにかかる工数は最低1週間、できれば2週間は見てください。この工数に大きく影響してくるのは、テストをどこまで行うのかです。計測ができているかという1番単純な確認は、1日もあれば終わるでしょう。しかし、「想定どおりのグルーピングルールで計測されているか」「流入キーワードと成果となるページが紐付いているか」といったテストを行うと、あっという間に1週間が経ってしまいます。
テストでは以下のような項目をテストします。優先順位の高い順番に並べてみました。そのため、工数にあわせて上からテストをしていく事をオススメいたします。ツールによっては該当しない部分もあるかと思いますので、そこはスキップしてください。
タグを入れることによりサイト表示への影響がないか
ページの読み込みが遅くなったり、JavaScriptエラーが出たり、最悪ページが表示されなかったり、といった事は致命的です。複数のJavaScriptを使っているページ・CGI系のページなどはよく確認をしておきましょう。JavaScriptの文字コード・変数の競合・記述ミスなどいくつか発生原因があります。
計測ができているか
ページ単位で計測ができているのか確認をしましょう。計測ができていれば、とりあえず最低限の計測はされている証明となります。全ページで行う必要は無いですが、まずは主要な導線をアクセスしてみて、各ページが計測できているかを確認しましょう。
設定したとおりのグルーピングや変数が取得できているか
特定のGETパラメータの取得、あるいは成果ページで特別に取得したい情報(購入額、購入数など)が取得できているかを確認しましょう。せっかく、導入したのに肝心の売上が正しく入っていないのは、非常にもったいないです。また、初速の結果を見ることができなくなってしまいます。
サイトの重要なページタグを設置し、PVのカウント以外に取得しようとしている情報が取れているかを確認してみましょう。
正しい回数の数値が取れているか
上記3項目が問題なければ大丈夫な場合がほとんとですが、10回ページを表示したのに9回しか取れていなかったらそれは問題です。いくつかのページは回数チェックを行っておくと良いでしょう。
流入元の情報が正しく取得できているか
開発環境ではテストが手間な項目です。Yahoo! から入ってきた場合に、ちゃんとYahoo! から入力したキーワードで入ってきているか確認をしておいた方がよいかもしれません。
各種設定項目が反映されているか
社内アクセスや特定のURL除外といったような、除外項目やその他設定を行っている場合、それが適用されているかチェックを行っておきましょう。カットオーバー後に特定のデータを除外する事は面倒であり、できない場合も多いです。
通常は、前半の3つまでをテストしておく事をオススメします。初めて、そのツールを導入する場合は、念のために後半の3つも見ておくと良いでしょう。テストを行う際にはチェックシートを用意しておく事をオススメします。
なぜ、1週間、ないしは2週間という期間を取っているかというと、テストをして何か間違いに気づいたとき、設定を変えて再度計測をする事に日数がかかる場合があるからです。
例えば、レポートが翌日に出てくるタイプのアクセス解析サービスの場合の一例を以下に記します。
(1日目)計測をしてみる
(2日目)数値が想定と違ったため、画面の設定を変更する
(画面で設定変更したものが反映されるのが翌日0時の場合…)
(3日目)新しい設定状態で再度アクセスする
(4日目)その結果を確認する
これだけで3日間かかってしまいます。リアルタイムかつ設定が即時反映される物であれば、1日で何回かテストができるかと思います。これはツールによって変わってくるので、設定反映のタイミングは事前にベンダーに確認しておくとよいでしょう。