全体が長いメールは読まれない! のうそ
自社のメールマガジンの課題として、「メール本文が長すぎて、ユーザーに読まれていない」という声をよく伺います。
メールを制作していると、ついつい“あれもこれも”というようにいろいろな内容を盛り込みたくなり、結果メールの文章が長くなってしまうことがあります。しかし、単純に本文の長いメールが悪いというわけではありません。簡単に言えば、「ユーザーが長いと感じるメール」はよくないということで、それは必ずしも本文の長さだけが原因で長く感じているわけではないからです。
ある通販メーカーがTEXTメールのABテストを行った事例があります。このメーカーは長年同じテンプレートを利用していましたが、そのテンプレートと同じ内容の原稿を違うフォーマット・トーンで制作し、どちらの方がユーザーのクリック率が高いかをテストしました。
- Aパターンの原稿
これまで利用していたメールテンプレート
- Bパターンの原稿
Aパターンと同じ内容をもとに、行間や1行の文字数を調整し、メール全体の長さはAパターンよりも長くなるが、読みやすさを意識したメールテンプレート。
結果は、これまでよりも長くなってしまったBパターンのメールのクリック率が約2倍高いという結果になりました。
このように行間を取って見やすくする以外にも、ユーザーにとって分かりづらい単語を利用しない、文章にリズムを持たせることで、ユーザーに“長い”と感じさせないような工夫を行うことが大切です。
HTMLメールにすれば、クリック率が上がる! のうそ
HTMLメールにすることで、クリック率が上がると考えている方が多いようです。たしかに、HTMLメールにすることで画像などを使うことができるため表現力が向上し、クリック率向上という効果は見込めます。しかし、より効果的なHTMLメールにするには、ユーザーが見る場所、視線の動きを意識したデザインにする必要があります。
例えば、メールの中で最もよく見られるエリアであるファーストビューがあります。制作する際に知りたいことは、どこまでがファーストビューなのか、ということがありますが、これはユーザーのメーラーの設定によって異なるため厳密な定義は難しいです。
アルトビジョンでは弊社のオプトインメールVmailの会員向けにこのファーストビューの範囲について、調査を行いました。
調査結果によると、最も利用割合が高いOutlook Expressのファーストビューは29.6行分、WEBメールで最も利用されているYahoo!メールは31.5行分ということでした。
つまり、メール中で最もクリックさせたいリンクや読んでもらいたいコラムはこの約30行の中にレイアウトしてあげることで、より効果をあげることができるでしょう。
【お知らせ】
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