調査概要
前回に続きモバイルバンキングに関する調査を行った。その結果、ユーザーはモバイルバンキングを選ぶうえで「手数料」と「セキュリティ」を重視していることや、男性はインターネットから、女性は金融機関の窓口やチラシ、家族や友達からモバイルバンキングを認知する傾向が強いことなどが明らかになった。
調査結果サマリー
- 90%以上のユーザーがモバイルバンキングに信頼を寄せている
- 取引金額、操作性、そして利用頻度の全てにおいてパソコンがモバイルを上回る
- ユーザーは、モバイルバンキングとネットバンキングを「外出先かどうか」、「目的・取引内容」、「緊急度・スピード」などで使い分けている
調査対象
調査対象は、20~59歳までの男女500人、性別は男性:女性=58%:42%、年代別は20代:23.4%、30代:40.2%、40代:25.4%、50代:11.0%となっている。
- 調査期間:2009年5月26日~2009年5月27日
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査機関:メディアインタラクティブ
Q1 モバイルバンキングへの信頼
まず、モバイルバンキングに対する信頼度を尋ねた。その結果、モバイルバンキングを信頼していると回答したユーザー(「非常に信頼している」と「ある程度信頼している」の合計)は92.8%となった。
今回の調査はモバイルバンキングを利用しているユーザーに限定しているため、ほとんどのユーザーがモバイルバンキングに信頼を寄せていることはある意味当然である。
ただし、ウィルス対策ソフトウェアの開発・販売を行うMcAfeeが行った調査によれば、『72%を超えるユーザーが、最新のモバイルサービス利用での安全性に不安を抱いており、こうした不安のレベルは、モバイルインターネット閲覧サービスを利用したことのないユーザーに比べて、頻繁に利用するユーザーの方が80%高い(「過半数が"携帯端末のセキュリティに不安を感じる"――McAfee調べ(ITmedia)より引用」)』という結果が出ており、市場におけるモバイルへの信頼はまだまだ十分とは言えない状況であり、この不安の壁を越えられた一部のユーザーのみがモバイルバンキングなどのサービスに踏み切れているのかもしれない。