iPodユーザーの多くがiPhoneユーザーに?
カカクコムは、購買支援サイト「価格.com」のデータをもとに、携帯オーディオプレーヤーのトレンド分析を行った。同サイトの「MP3 プレーヤー」カテゴリにおけるPV総数をまとめたグラフを見ると、この1年の間にアップルのiPod(iPhoneを除く)のPV数はほとんど変わっていないのに対し、ソニーのウォークマンのPV数はじわじわと上昇。今年の8月では、両者の差はほとんどなくなっている。
この変化の要因となったのは「iPhone」の存在だ。iPhoneはインターネット通信機能と音声通話機能が付加された「iPod touch」ともいえる商品であり、iPodユーザーの一部がiPhoneユーザーへとシフトしている可能性がある。しかし、同レポートでは、ソニーのウォークマンの人気は「iPod+iPhone」のアップル勢にも迫る勢いとなっており、決して楽観できる状態とはいえないと指摘している。
ソニー「ウォークマン」シリーズの強み
ウォークマンの特徴は、シリーズラインアップの豊富さと音質に対する高い評価。iPodでは、付属ヘッドホンでは満足できないユーザーの多くが、サードパーティー製のヘッドホンに流れたことが知られている。それに対してソニーは、全モデルで音質の強化をうたっており、音にこだわる男性ユーザー向けのハイエンドモデル「X」や「A」シリーズは、付属ヘッドホンや音声信号を変換するD/Aコンバーターの品質なども含めて高い性能が注目されている。
価格.comの「MP3 プレーヤー」カテゴリの人気ランキングの推移を示したグラフを見ると、ウォークマンの現行「X」シリーズが出始めた今年の4月頃から、それまで上位を占めていた「iPod touch」の牙城を崩す勢いで徐々に人気が高まり、7月からはランキングの首位を奪っている。
「iPod」は9月9日に新型のラインアップを発表し、発表当日には、iPodのPVが爆発的に伸びた。しかし、その分収束も早く、もはや爆発的な人気とは言えない状況となっている。こうした状況を踏まえて、同レポートでは、ソニーのウォークマンシリーズの人気は今後もじわじわと高まっていき、iPodとウォークマンの人気はほぼ拮抗するくらいまで至ると予想している。
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