飲食店などでの活用も増えている、Google AdWords
グーグルの新規顧客開発部 スペシャリストである古見氏(写真右)は、Google AdWordsの新規顧客開拓のため、パートナーである代理店とのサービス開発や勉強会などを通じた啓蒙活動を行っている。今回の講演では、「検索」を基盤にして進化し続ける、Google AdWordsを中心としたWebマーケティングについて講演を行う。まず、Google AdWordsの利用状況について聞くと、
「新規に導入される方も増えていますが、既存のお客様もさらに予算を割く傾向にあります。広告代理店さんの状況も同じですが、最近では、サイト制作会社さんが、サイト制作後の集客プランの1つとしてGoogle AdWordsを提案されるケースも増えています。以前は、『検索結果のここに広告が出ます』とか『そもそもグーグルとは…』といった話をしなければならない状況もあったのですが、最近では検索連動型広告も一般的になってきたのがわかります。中小企業や飲食店のみなさんの利用も増えてきまして、もっと利用が拡大してほしいと期待を持っています」と古見氏は語った。
一方、検索結果に出る広告の認知度は向上し市場は拡大しているものの、まだまだ自分のビジネスに活用できると感じてない人も多いと指摘する。
「活用法を知っている人が得をしているような状況です。たとえば、リアル店舗などで活用いただくケースが多いのが、ペイパーコール広告のClick To Callです。携帯電話での検索結果から直接電話をかけられますので、サイトがなくても予約や注文を受けられます。美容室さんやクリニックさん、飲食店さんなどがうまく活用されています」
PDCAサイクルはまだまだ徹底されていない
このように、Google AdWordsの利用は拡大傾向にはあるが、充分に活用されているかというとまだまだという状況だ。その理由としては、PDCAサイクルの運用ができているかどうかだと古見氏は言う。
ご存じの方も多いかもしれないが、PDCAサイクルとは、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Act)のプロセスを順に実施する業務のマネジメント手法の1つだ。検索連動型広告においても、広告の計画をたてて、広告を出し、評価を行い、改善をするという一連の業務フローが必要とされる。Google AdWordsを利用する広告主の中には、具体的にどう使えばいいかをよく知らない場合も多く、PDCAサイクルの運用を実施できていないか、そもそもそういった運用が必要なことを知らないケースも多いという。
特に、中小企業などの場合は、古くから付き合いのある会社からの提案のみでホームページを作成し、それでWebマーケティングができていると認識している企業もまだまだ多い。Webサイトからはさまざまな数字が取れて、それをもとにしたPDCAサイクルを実施できることに気がついていないというのだ。