一般的なペルソナ設定の流れ
では、一般的な「ペルソナ/シナリオ法」は、どのような手順を踏んで要件や機能などを洗い出していくのでしょうか。その流れを大まかに記載すると以下のようになります。
- ヒアリング、現状分析…どのような人たちがターゲットとなりうるのか、ヒアリングと現状分析を行います。
- リクルーティング(10人程度~)、インタビュー、ユーザー調査…ターゲットとなりうる人たちを集め、インタビューやモニター調査などを行います。
- 傾向分析、セグメント分け…インタビューやユーザー調査の結果から、特性や傾向を分析します。
- ペルソナシートの作成…分析した結果導き出されたユーザー像に名前や年齢、性別、活動地域、活動時間帯などのキャラクターを肉付けし、一人の人格としてまとめます。(それをまとめたものが「ペルソナシート」と呼ばれます)
- シナリオ作成、要件抽出…4.で作成したペルソナシートを元に、制作しようとしているWebサイトやサービスに対してそのユーザー像がどのようなことを求めるかを考え、それを必要な機能、要件として抽出していきます。
- 要件の分類、構造化…抽出された要件を分類し、それぞれの相関関係や流れなどを整理することで、求められる要件を明確にしていきます。
- Webサイトの情報設計、デザイン開発…6.で明確にした要件を満たすためにはどうしたらよいかを考えながら、サイトの情報設計やデザインに落とし込んでいきます。
上記、簡単に概要を記載しましたが、Webサイトの情報設計、デザイン開発にたどり着くまでにいくつもの工程があることがおわかりいただけるのではないでしょうか(実際に上記の流れを経て進めていくと、少なくとも3か月程度の期間と数百万円のコストがかかります)。
ただ、上記のような工程を経てペルソナを設定することで、情報設計やデザイン開発の根拠ができると同時に、それまでは個々人が漠然と持っていたターゲットのユーザー像を、プロジェクト内外のメンバーと共通のものとして描くこともできるようになるのです。
また「ペルソナ/シナリオ法」を用いたサービスは、現状分析からサイトの情報設計まで、一貫したものとして提供されていることが多いので、まるごと任せることができるのもメリットの1つと言えるでしょう。
