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ブログ荒らしの犯人を見つけて訴えたいのですが…」ネットのいやがらせ、セキュリティの「はてな?」その1


インターネットで多発する、“顔の見えない第三者”からのいやがらせに困っている人も多いのでは。今回は利用者が増加中のブログや写真共有サイトでのトラブルと、その解決法を紹介します。(その2はこちら)

【質問】
 個人的なブログを開設しているのですが、いわゆる「荒らし」によって非常に不快なコメントを大量に投稿されています。削除してもまた投稿を繰り返し、サイトの運営に支障をきたしています。書き込んだ人物を特定し訴えたいのですが、どのような手続きを踏めばいいのか、教えてください。

【回答】

 ブログや電子掲示板に書き込みを行う場合、匿名でなされることが一般的です。そのためブログや電子掲示板での情報の流通により権利が侵害された場合、それによって被った損害の回復を図るためには、まず情報を発信した者(以下、発信者)が誰であるかを特定する必要があります。

 発信者を特定する手段として、2002年5月27日に施行された特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下、プロバイダ責任制限法)では、違法な情報の発信により権利を侵害された者(以下、被害者)が、プロバイダ、サーバの管理・運営者、電子掲示板の管理・運営者等(以下、プロバイダ等)に対し、発信者の氏名・住所・電子メールアドレス等の情報(以下、発信者情報)の開示を請求できることを認めています(プロバイダ責任制限法第4条)。

発信者を特定する

 次に、2007年2月に公表された「プロバイダ責任制限法 発信者情報開示関係ガイドライン」(プロバイダ責任制限法ガイドライン等検討協議会作成)では、発信者情報の請求の手順、請求を受けたプロバイダ等の対応、権利侵害の明白性の判断基準、開示・不開示の手続等が定められています。これから、この発信者情報の開示請求手続について説明します。

 発信者情報の開示請求手続にはまず、所定の請求書(※「プロバイダ責任制限法 発信者情報開示関係ガイドライン」に添付されています)に必要事項を記入した上で、請求者の本人性を確認できる資料、情報の流通によって権利が侵害されていることを証する資料等とともに、プロバイダ等に提出します。

 なお請求者は原則として、被害者本人か弁護士等の代理人に限られます。次に請求を受けたプロバイダ等は、発信者情報の開示について、発信者に対し意見を聴取します。この意見聴取により発信者が発信者情報の開示に同意した場合は、プロバイダ等が保有する発信者情報が開示されることになります。

ブログへ投稿されたコメントにより権利が侵害された場合の手続き

 では発信者がこの開示に同意しない場合はどうなるのでしょうか。

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発信者情報の開示に同意しない場合は…

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この記事の著者

笹倉 興基(ササクラ コウキ)

弁護士(東京弁護士会所属)。1995年早稲田大学法学部卒業。1999年弁護士登録。黒田法律事務所において、特許権、商標権及び著作権といった知的財産権に関する案件、ベンチャー企業の支援を担当している。また、M&A・事業再生・リストラクチャリングや民事再生などにも注力しており、ビジネス法務の分野において第一線で活躍中。ネットビジネスに関連する法律に精通している。 www.kuroda-law.gr.jp

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/03/13 17:56 https://markezine.jp/article/detail/854

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