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レンタルサーバー徹底活用ガイド

顧客重視を追及したサーバーホスティングサービス


 サーバーホスティングサービスを提供する側が特に注目しているキーワードは何だろうか?

「アプリケーションですね。PCの世界の主役がかつてのOSからアプリケーションに移っていったのとまったく同様に、こちらの世界でも主役はサーバーではなくて、アプリケーションになっています」(大澤氏)。

 インターネットビジネスが完全に世の中に定着した現在、差別化を図るポイントはそのサービスの質にかかってくる。いくらサーバーの処理速度が速くても、肝心のサービスに価値がなかったり新味が薄ければ顧客は振り向いてくれない。それだけに、ユーザーはサーバーの性能うんぬんよりもさらにストレートに、“やりたいことができる”環境を要求してくるのだ。ここにアプリケーションの高機能化と低価格化をいかに実現、提供できるかが問われてくるという。

GMOホスティング&セキュリティの大澤氏(左)、梅原氏(右)

「さらに最近では、業務アプリケーションを社外のホスティング業者に出そうという動きが加速してきています。セキュリティ監査を実施する企業が増えた結果、社内にサーバーを置いていると、検定を通らないケースが多いのです。一方で、昔と比べると回線スピードは速いしセキュリティも専門業者の方が万全とあって、私たちにアプリケーションサーバーをゆだねる企業が急増しているのです」(梅原氏)。

企業内コミュニケーションに新風「イントラブログ」

 ラピッドサイトでは、従来のサーバーホスティングに付加価値を与える試みの一環として、2006年6月に「イントラブログ BROADNETBOXER ホスティング」をリリースした。これは「イントラブログ」という名称のとおり、ブログをイントラネット、つまり会社内で利用するためのアプリケーションだ。

「情報共有という点では、メールはツールの特性上難しく、特に過去の情報を後から追うのは非常に大変です。その点、ブログは時系列で読み直せば簡単に過去のログが読めるし、コメントやトラックバックを遡るのも容易なので、中途入社の人が配属されたプロジェクトの情報を共有するといった場合も活用できます。また掲示板では更新されているかどうかを自分で見に行かなくてはなりませんが、RSSを使うことでリアルタイムで更新情報がわかるため、情報受信や検索におけるユーザビリティが、掲示板とは格段に異なる点も大きな魅力です」と、同社ラピッドサイト事業本部マーケティング部の夏井洋平氏はその便利さを強調する。

イントラブログのメリット

 そもそもラピッドサイトがこのツールを考えたのは、世の中のブログの浸透ぶりと企業内コミュニケーションの乖離が眼についたのがきっかけと大澤氏は言う。

「すでに1,000万人の個人が使っているブログが、企業内にないなんていかにもおかしなことですよね。だから、世の中の企業の皆様にはぜひこの『BROADNETBOXER』を導入していただいて、その結果社内にどんな変化が起こったか自分の眼で確かめていただきたいのです。会社が成長して人数が増えるほど、面と向かって話す機会のない人も増えていきます。もしそうした人たちとブログを通じて話すことができれば、他の部署であってもいろんなアイディアを互いに吸い上げて活かすことができるはずです。『BROADNETBOXER』には、そういうナレッジの共有ツールとしての可能性があるのです」。

 ブログツールとして世界中に普及している「Movable Type」によるブログサイトのコンテスト「Movable Type コンテスト」なども実施して、かねてからブログの可能性を追求してきたラピッドサイト。その根本にあるのは「新しいツールが出てくれば、おのずと新しいビジネスは生まれてくる」という確信だ。

「いつでも何か新しいものを育てて、そこから出てきたニーズに対して『必要なものは何でもご提供します』というスタンスで、どんどんビジネスの幅を拡げていきたい。もちろん自社だけで何でもできるとは思っていませんから、いろいろなベンダやメディアとも連携しながら、お客様に成長と成功をもたらすソリューションを提供していきたいと願っています」(大澤氏)。次々に時代のニーズをソリューションに変えていくラピッドサイト。次の新たな一手から目が離せない。

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この記事の著者

Office Louge 工藤淳(オフィスローグ クドウアツシ)

IT系出版社勤務を経て独立、現在フリーランス。もともと文系出身なので、「非技術者が読んで意味がわかるか?」を考えながら書くのが得意。とはいうものの、楽器から建築、自動車まで何でも注文があれば書いてきたのが、気がついたらIT専門のような顔をして仕事をしているというのはナイショ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/03/22 00:03 https://markezine.jp/article/detail/876

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