メール配システム選びの際に誤りやすいポイントは以下の2つとなります。本記事ではこの2つのポイントについて解説していきます。
- メール配信システムは、メールを配信できれば運用コストが低いものがいい!のウソ
- メール配信システムは、きちんとメールが配信されればOK!のウソ
運用コストを優先のウソ
皆さんはメール配信システムをどのような基準で選定しますか? シンプルに価格、導入実績が豊富なもの、ASP型と導入型などいろいろとあります。メール配信システムなので、メールを配信できれば後は運用コストが低いものがよいと考えている方も多いはずです。
たしかに料金はシステム選びの際の重要な視点の1つではありますが、それだけで決めてしまうのは少し安易でしょう。ASP型、導入型それぞれありますが、まずは次のポイントをシステム選びに加えましょう。
- キャリア、プロバイダーの迷惑メール防止対策に対応はできているか?
- メール配信の特性に考慮したネットワーク構築・運用ができるか?
チェックポイント:迷惑メール防止対策への対応
まずはじめに「キャリア、プロバイダーの迷惑メール防止対策に対応はできているか?」については、具体的には次の3つのポイントをチェックしましょう。
モバイルメール配信への対応
絵文字を使ったメールの配信、モバイルHTMLメールの配信を行う場合には、その対応が必要です。
絵文字はキャリアごとに仕様が異なりますので、運用の省力化のためには3キャリア分の原稿を同時にまとめて設定できること、などの要件が出てきます。また、今後さらに普及が予想されるモバイルHTMLメールへの対応も必要になってきます。
さらに、大量配信を行う場合には、キャリアが行うシステムの仕様変更や迷惑メール対策などによって、遅延が生じたりブロックが掛かったりということが発生します。これに対応するために、配信方法の変更や配信速度指定などの機能が求められます。
メール受信サーバの迷惑メール防止対策に対する対応
プロバイダーやウェブメールサービス提供事業者のメール受信サーバも、モバイルキャリア同様に迷惑メール防止対策を行っています。そのため、特に配信数が多い事業者に関しては、プログラム上の対策や、相手先へのブロック解除交渉などが必要です。
バウンスメール対応
宛先不明メール(バウンスメール)を受信するサーバを準備し、配信リストに反映(クリーニング)することで、迷惑メール対策による影響を小さくできます。
チェックポイント:ネットワーク構築・運用は可能?
次に「メール配信の特性に考慮したネットワーク構築・運用ができるか?」については、具体的に次の3つのポイントをチェックしましょう。
メール配信に適したネットワーク構成の整備
メール配信には、一定時間内にシステムの負荷が非常に高くなるという特性があります。そのため、メール配信に適したネットワーク構成の整備と監視が欠かせません。
自社ネットワークの利用状態監視と対策
メール配信は短時間に大量のネットワーク帯域を消費するため、メール配信が自社のサイト閲覧や他社からのメール受信等のネットワーク利用に影響を及ぼさないかを監視し、改善することが必要です。
配信状態の監視(配信先サーバ毎の接続状況監視)
個別のドメインやサーバとの配信状況を監視し、配信できない場合の調査・対策が必要です。
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