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多様化するモバイルビジネスの「リアル・チャンス」をさぐる! mobidec2009レポート

Googleキーワードツール/Analytics for Mobileを活用した、モバイルサイトSEOのポイント

モバイルSEOにおける3つの技術的主要要素とは

 モバイルSEOにとってもう一つの重要な要素が「クローラビリティ」だ。何しろ、検索エンジンにサイトをインデックスしてもらわないことには、検索結果には絶対にリストアップされない。よって、自分達のサイトをクロールしてもらえるような状態に整えておく必要がある。

 クローラビリティを高める方策は3つ。第一に「URLを変えないようにすること(=URLの永続化)」。例えば、おせち料理のサイトを作る場合に「/osechi2009/」としてしまうと、毎年URLを変える必要があるため望ましくない。サイトが存在する限り、ずっと使い続けられるURLにする必要がある。

 第二に、「URLのばらつきをなくすこと(=URLの正規化)」。URLのばらつきとは、単純な例を挙げると「/walkman/」と「/walkman」というように、URLにスラッシュがついていたり、ついていなかったりするようなことを指す。URLがばらつくと、検索エンジンでヒットしなくなるからだ。モバイルサイトにおいて、ばらつきの最大の要因となるのがUID(ユーザー識別子)である。

 第三に、「なるべく動的なURLをつかわないこと(=URL疑似静的化)」。つまり、「/」「?」「&」などを多用しないようにする。Googleの公式ページによれば「スラッシュは4個以内、“?”や“&”は使わないこと」とガイドラインが示されているので、これに従うべきだろう。

 前述の「URLの正規化」の最大のハードルであるUID処理のベストプラクティスとして、安川氏から紹介されたのは主に4つ。まず、「サイトをユーザー流入領域とコンバージョン領域・マイページ領域の2つに分ける」こと。というのもコンバージョン領域・マイページ領域はSEO対策を施す必要がないからだ。2つ目の対策は「入口のURLを含めすべてのURLには必ず『?guid=on』を付与する」ことだ。そして公式サイトへの登録も『?guid=on』付きで行うこと。3つ目は「ドコモのNULLGWDOCOMO、au、ソフトバンクなどのUIDは、ユーザー流入領域においては一切対応しない」こと。4つ目は「独自セッションIDもユーザー領域では絶対使用させない」ことである。これにはPHPやJavaフレームワークなどが自動的に付与するものも含まれる。

Google Analytics for MobileでSEO対策を

 Google Analytics for Mobile(以下、GAM)とは、Googleが2009年10月21日から提供を開始した無料のアクセス解析ツールである。アクセスの急上昇や旧降下など特異値の自動通知や、新規ユーザーなど特定のデータに絞り込むアドバンスセグメントなどの機能を備えるほか、リスティング広告やアフィリエイトなどの収益も分析できる。また画面ステップごとに、訪問ユーザーの何%が離脱しているかといった情報も取得できる。講演では、ベータ版のGAMのトラッキングコードを改造した、iモード、EZWeb、Yahoo!ケータイ対応の画面も紹介された。

 ただし、GAMは導入時に考慮すべき点もある。第一にタグ型とはいえPC向けツールとは異なり「貼るだけ」ではダメなこと。第二に動的ページを実行できる環境も必要になる。GAMは日本の携帯サイトへの完全対応はまだだが、SEOに必要な機能はそろっているので、試してみる価値は十分だろう。最後に安川氏は「当社はGAのオーソライズ・コンサルタントの資格を有しているので、詳しいことを知りたければぜひご相談を」と述べ、セッションを終えた。

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この記事の著者

中村 仁美(ナカムラ ヒトミ)

 教育大学卒業後、大手化学メーカーに入社。その後、ビジネスや技術に関する専門雑誌や書籍を発行する出版社、ITに特化したコンテンツサービス&プロモーション会社を経て、2002年、フリーランスライターとして独立。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/12/21 11:00 https://markezine.jp/article/detail/9142

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