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多様化するモバイルビジネスの「リアル・チャンス」をさぐる! mobidec2009レポート

「2010~2012年で、次の10年を担う新インフラが登場する」通信ジャーナリスト神尾氏が予測する、モバイルビジネスの未来

 11月25日に開催されたmobidec 2009。A-5セッションでは、モバイルICTおよび先進交通分野のジャーナリストである神尾寿氏が、デバイス、ユーザーの変化、そして、モバイルブロードバンドサービスの新潮流から、モバイルコンテンツ・サービス業界が今後の10年においてどのような舵取りが求められるかを語った。【バックナンバー】

この10年間で起こった劇的なインフラの進化

 講演の冒頭、神尾氏は“750”という数字を提示した。この数字はこの10年間の通信速度の進化を表している。1999年時点でのiモードの通信速度が9.6Kbps。それが現在、3Gでは最速7.2Mbpsになり、この10年間で750倍も通信速度が進化している。海外では、未だに384kbpsが主流の地域があるということを考えると、日本のインフラが急速に発展してきたと言える。さらに今年、UQWiMAXが最大40Mbpsでサービス提供を開始している。UQWiMAXは以前、年内の開局数を5000局としていたが6000局へと増やした。UQWiMAXもイー・モバイルもエリアを着実に拡大させてきている。

通信・ITSジャーナリスト 神尾寿氏
通信・ITSジャーナリスト 神尾寿氏

 また、ユーザーからもモバイルブロードバンドのニーズが高まりつつあり、大容量で高速なインフラが必要になってきている。この状況はキャリアにとっては、需要を作りつつ投資を迫られる二重構造になっているため負担は増しているという。だが、キャリア間競争が活性化することで、2010年から2012年の間には新しい次の10年を担う新インフラが登場すると神尾氏は考えている。

 次世代のインフラについて神尾氏は、ドコモ横須賀研究所での取材内容を披露し、技術的には周波数の割り当て次第で250Mbpsが可能なことを明かした。では、需要はどうか。AdMobの調査によると、全世界のケータイによるデータ通信トラフィックの44%をスマートフォンが占める。スマートフォンの端末数自体は市場の約10%であることを考慮すると、端末数が少ないわりに圧倒的にデータ通信量が多いことが見て取れる。スマートフォンがこれからさらに普及すれば、さらにデータ通信量の増加が見込まれる。

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

 就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・翻訳ツールなど...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/12/28 11:00 https://markezine.jp/article/detail/9209

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