ライブストリーミング(動画のネット生中継放送)
動画の活用でもうひとつ重要度があがってきているのが、ライブストリーミングへの需要である。その中でも特に注目されるのがUstream(ユーストリーム)で、個人や企業が無料で本格的なライブストリーミング配信を行うことができるというサービスはたちまち好評を集め、2010年のはじめにはソフトバンクがUstreamに18億円を出資したため、ビジネス的にも一気に注目の的となった。
この記事でも述べてきた企業や広告主自らによる動画配信への需要は、リアルタイムな動画配信に対しても同様のものがある。標準の機能ではないものの、Kalturaも同様にライブストリーミングの機能を兼ね備えており、Ustreamの有料プランに引けをとらない配信品質を提供する事ができる。2010年のEarth Dayではイベントのもようが中継され、Kalturaを通じたライブストリーミングを多くの人が視聴した。
Kalturaはアーカイブ動画の配信のため10Gまでの無料ストレージ及び転送量を提供しているが、今後は生中継に関してもそういったフリーゾーンを提供してくれることを期待したいところだ。

Kaltura/DAC今後の展望
KalturaはDACグループ協力のもと、動画配信事業の支援といった今回の取り組みにより、動画広告市場の一層の拡大に貢献できるものと考えている。DACグループは、グループの強みであるアド・テクノロジーを活用した新しい広告サービスの提供を通じて、Kalturaの理想の実現をともに目指していくとともに、DACグループの顧客である広告主・広告会社・媒体社のマーケティングニーズに応えていくことを目指している。
今後さらに広がりと深みを増して行く動画市場を、この優れたオープンソースプロダクトとともに開拓してみるのは、きっとエキサイティングな体験となるだろう。ぜひ、ソースコードをダウンロードし、コミュニティに参加して、自由で柔軟なオープンソース動画配信プラットフォームの世界に飛び込んでみてほしい。
※「The Kaltura Video Platform」の日本サービスサイト(http://kaltura.jp)より、サービスの概要説明やフリーアカウントの取得を行うことが出来る。