比較は好む、価格は日本以上にシビア
さて、中国のネットショッピングユーザー層はどのような傾向にあるのだろうか。以下のデータによると、ネットショッピングユーザー層は増加傾向にある。インターネット利用者の伸びと比例するため、今後も伸びていくことは確実だろう。

「地域格差が大きく中国では沿岸部…特に、上海・北京・広州の購入者が多い傾向です。また性別は、男性6割に対して女性4割と日本とあまり変わりませんが、年代は20代が中心を占めてます」とした。
では購買にいたるまでの行動に特徴はあるのだろうか。日本の場合は価格比較サイトを利用して商品を選別、購入先を選定する場合が多くなっているが「中国人も比較を好むのは同様です。ただ、価格に関しては日本人ユーザーよりシビアな印象を受けます」とした。

中国特有のヒット商品は?
ここで、バイジェイドットコムの人気商品について聞いてみた。バイジェイドットコムでは「生活に密着した商品がよく売れています」と矢井氏。例えば、魔法ビン(水筒)や炊飯ジャーがよく売れているという。その要因としては、やはり「ブランド」「信頼性」というキーワードが絡んでいる。
「保温性・保冷性が(中国国内からみて)海外製品の方が優れているという認識があるようです。その噂がクチコミで広がったことで、日本製の水筒がよく売れています。中国の場合は、自国の製品をあまり信用していないという節があるので、海外のどの製品がよいのか、という情報交換は盛んなようです」
それ以外では「赤ちゃん向けの商品として紙おむつや粉ミルクがに売れています」と矢井氏。よく売れる原因としては、数年前に粉ミルクに毒物が混入したことが発端となり、「自国の粉ミルクに疑問を持っているユーザーが多数いるためだと思います」と分析してくれた。
「保温性・保冷性が(中国国内からみて)海外製品の方が優れているという認識にあります。その噂がクチコミで広がったことで、日本製の水筒がよく売れています。中国の場合は、自国の製品をあまり信用していないという節があるので、海外のどの製品がよいのか、という情報交換は盛んなようです」
当初は「デジカメなどの電化製品の方が売れると思っていました」と矢井氏は語っており「何が売れるのかわからない」というのが本音のようだ。