モバイルサイトのユーザビリティを知る
利用者が異なるだけでなく、PCとモバイルではユーザビリティが異なる。例えば操作性を挙げてみると、PCはマウス操作がメインだがモバイルはキー操作がメインだ。
画面の大きさも解像度も異なる。PCだと解像度も画面も大きいので、ビジュアルに訴えることが効果的だが、モバイルの場合は、画面が小さい上に表示できる容量にも限りがあるので、いかに洗練された少ないコピーで訴求するかが肝となってくる。
モバイルの小さな画面には多くの情報を載せることができないから、つい、ページ数を増やしてしまいたくなるが、キー操作で小さく単調な画面を読み続けるのは、よほどの根気が無いと難しいので(上記、F0層の特徴でも示した通り)、モバイルサイトでは階層は浅くした方が良い。
また、モバイルならではの特徴として、キャリア・機種依存(キャリア・機種によって1ページに表示される情報量が異なる、絵文字の互換性の問題)が挙げられるが、サイト構築時に、コンテンツ・マネジメント・システムを活用することや、各キャリア・機種でデモをすることによって、最近では多くは制御が可能である。
・画面も容量も小さいので、文字を主体とする
・構造を浅くする
・大事な情報は上部に置く(ユーザの目線は上から下へ流れる)
・無駄な情報は切り捨て、ストーリー性を大事にする
・キャリア・機種による違いを把握する
このように、モバイルはPCに比べ不利な点が多いように感じるが、実は、モバイルサイトならではの利点もある。PC画面では、目線を自由に泳がすことができるが、モバイルの場合は最初に上部を見て、その後は、目線を下に移すしかない。
ということは、ユーザは強制的に文字を読まされることになるので、上部に効果的にコピーが配置され、全体のストーリーがきちんと作れていれば、コンバージョンの確率が高くなる。モバイルサイト構築時には、特有のターゲットやユーザビリティを配慮することは必須だが、コツさえ掴んでしまえば、モバイルサイトの方が、PC版Webサイトよりもずっと楽に成果を上げることができる。
さて、ここで問題。以下の2つの画面を見て欲しい。どちらの方が、コンバージョン率が高いだろうか?
図1
![]() |
図2
![]() |
この答えは次回で解説していく。お楽しみに。