サイト改善以外に使えるヒートマップ機能
サイト改善以外にヒートマップを活用した事例を3つほど紹介させていただきます。
美人な女性が出てきて時間を知らせてくれる「美人時計」は、ユーザー属性の約9割が男性で、20~30代が多いという分析結果が出ました。
派生サービスに「美男時計」というのもあるのですが、女性が多いと思いきや、実は半分以上が男性です。20代が多く、全国からアクセスされていることが分かりました。都会の男性が出てくるのを見て、髪形やファッションの参考にしている若い男性が使っていると想定されます。
こうした分析結果を基に、「BIGLOBE×美人時計」「交渉人×美人時計」「フジテレビ×美人時計」といったように、色んな企業とのコラボレーションに漕ぎ着けました。
単純に「ページビューがこれぐらいあるから、こんな企画を」だけでは、なかなか提案は通らなかったでしょう。「こういうユーザーが来ているから、こんな企画を」と提案したことで次々と話をまとめられたとのことです。
次は文房具メーカーのサイト事例ですが、年齢・性別で切り分けて分析をしてみました。
すると、製品ごとに人気がきれいに分かれました。40代の男性は個人情報を消すスタンプの「消しポン」や紙をめくる指サックのページを見ています。対して20代の女性は、ハサミやファイルを見ていたことが分かりました。
このメーカーの営業の方はこのデータを基に、スーパーやコンビニなどの小売店舗への営業の際、ただ「置いてください」とお願いするのではなく、「これを買っている人は、これも買っています」というようなトークができるようになりました。
また、「消しポン」は、閲覧している人と検索している人で属性が全然違っていることも分かりました。閲覧するのは40代の男性ですが、検索しているのは実は女性が多い。検索されているということは、「商品名を認知している」と見なすことができますので、女性には商品名を認知されていても、男性はたまたまたどり着いて見た場合が多いということになります。こうした情報も、製品開発者へフィードバックして、開発に役立てることができます。
最後にECサイトへAPIを提供している例になります。
上から順に商品情報、属性、レコメンデーションとなっていますが、真ん中の属性情報をユーザーインサイトのAPIを使って表示しています。購入に至らないと収集できないはずの属性データを、ユーザーインサイトを使って表示し、購入の後押しをするために活用しています。

このように「誰が見ても分かるビジュアル化されたツール」を目指し、ユーザーインサイトをWebサイトにかかわるすべての人にとって有益なツールにしていきたいと私どもは考えています。
