流入経路別にユーザーに見せるページとコミュニケーションを最適化
詳しくお話すると、「NEC」というキーワードで入ってきたユーザーはNEC本体のトップページを目にします。
「NECだったらERPパッケージがあるだろう」と考えて入ってきたわけですから、選定段階としてはまだ初期のユーザーと想定されます。ですから、NECに対するブランドイメージは非常に良いのですが、ERPパッケージに関してはあまりよく知られていません。
この方をちゃんとEXPLANNERのサイトに連れてくるためには、NECのサイトの中ではEXPLANNERという商品名は出さず、「NECのERPパッケージだったらこちら」という形で連れてきます。連れてきた後も、そのユーザーはERPパッケージに関してあまり詳しくありません。専門的な情報をどんどん出していくのではなく、「NECのERPパッケージだから安心」「実績が豊富」「サポートも充実」といったところを訴求して、安心感を訴えます。
そして、初期段階のユーザーにいきなり商談のご相談や資料請求を促してもなかなか難しいので、まず「ERPパッケージを知るためにセミナーに参加してみませんか?」「展示会に来ませんか?」というようなコミュニケーションを取り、セミナー・展示会への参加をビジネスゴールにするよう導線を引いていきます。
これに対して、「EXPLANNER」という商品名で入って来るユーザーは、大体雑誌などでEXPLANNERの記事を一度見ているか、展示会やセミナーでパンフレットを手元に持っていることが非常に多いのです。
そんなユーザーをNECの本体サイトに連れていくと冗長になってしまいますから、直接EXPLANNERの詳細ページに飛ばします。
詳細ページでは、画面キャプチャをたくさん出す、パンフレット以上の情報を載せるなど、詳細情報をどんどん出していくようなコミュニケーションを取ります。もしくは、商品名で入ってくるユーザーは購入の最終段階に至っている可能性が高いので、価格がどうなるかを説明していくようにします。
そしてビジネスゴールについても、資料を手元に持っている可能性が高いので、「資料請求してください」とは言わず、「商談の相談をしませんか?」というコミュニケーションを取ってゴールに引き込むようにします。
このように、「どういう入り口から入ってくるか」によって、サイトの中でのコミュニケーションをまったく変えるというパターンを作っていくのが“多面体型”サイトと弊社が呼んでいるものです。
NECの場合、このパターンを10パターンほど作りまして、それぞれに対応できるコミュニケーションを設計しました。そのコミュニケーションが成功したからこそ、資料請求数で10倍という成果が生まれております。
全体像がこちらになります。サイト領域はもちろん、広告・集客の領域もあわせて設計させていただいて、それらを合体させてネット全体を設計するような状態になります。この状態を作ることが「広告×サイト一体型改善」です。

【お知らせ】
ネット広告のROI向上をテーマとしたセミナーを4/22 14時からビービットが開催します。MarkeZine Day Spring 2010の来場者が選ぶベストセッションに輝いた同セッションを聞き逃した方はぜひお申し込みください!参加費無料/限定15名となりますので、お早目にどうぞ。セミナー申し込み
