「広告×サイト一体型改善」でROIを向上
ネット広告の費用対効果を上げていく手段は数あるが、ユーザー1人ひとりのシチュエーションに合わせた対応をすることでROIは大幅に増やすことができるという。株式会社ビービットの中島克彦取締役は、広告とサイトをそれぞれ別に運用・改善するのではなく両者を一体化して運用する必要があると「MarkeZine Day Spring 2010」のセッションで訴えた。
そしてOne to Oneマーケティングに対応し、広告経路別にサイト内での入口となるページ、コミュニケーション、受け皿となるゴールを個別設定することでROIを大幅に向上できた事例を紹介。「広告×サイト一体型改善」と命名された同社の提唱するROI改善策が語られたセッションの内容を見ていこう。
“多面体型”サイト構築で資料請求数を10倍に
(以下、中島氏) これから、ネット広告とWebサイトを一体にしてROIを改善していく手法を紹介します。
ROIを改善するために、広告は広告、WebサイトはWebサイトで別々にPDCAを回していこうと考える方が多いと思いますが、ネット広告とWebサイトを一体にしてPDCAを回していきましょうというのが、私どもの提唱する「広告×サイト一体型改善」になります。広告×サイト一体型改善を進めていくことで、大きな成果を上げられることをご理解いただくために、まずはNEC様(以下、NEC)の事例をご紹介します。
私どもがお手伝いさせていただいたのは、EXPLANNERというERPパッケージの販売サイトです。広告とサイトを一体型で改善するという考え方を適用することで、資料請求数を10倍にまで増やすことができました。
ERPは2,000万円から1億円ぐらいの価格帯になります。その資料請求数が10倍になったので、ビジネスインパクトとしては非常に大きなものになりました。リアルも含めたNECのすべてのマーケティング施策の中で、最も効果があったと表彰された事例になっております。1番のポイントは、集客施策ごとに複数の接客パターンを持つ“多面体型”サイトを構築したところです。
具体的には、ユーザーの入り口ごとにまったく違うページが見える状態を作りました。つまり、「NEC」と検索してきたユーザーが見るサイトと「EXPLANNER」という商品名で検索してきたユーザーが見るサイトを分けたのです。
【お知らせ】
ネット広告のROI向上をテーマとしたセミナーを4/22 14時からビービットが開催します。MarkeZine Day Spring 2010の来場者が選ぶベストセッションに輝いた同セッションを聞き逃した方はぜひお申し込みください!参加費無料/限定15名となりますので、お早目にどうぞ。セミナー申し込み