SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

四家正紀のネオコミュニケーション遊談

ブログ界最強のサポーター、徳力基彦のビジョン「21世紀が本当の意味で個人の世紀になるお手伝いをしたい」(前編)


会社を知ってもらうために実名を出すようになった

徳力
なんとかアリエル・ネットワークをもっと多くの人に知ってもらいたいというのが僕の仕事であり、願いだったので。それでブログ的なものに興味を持ったのかもしれません。ちょうどjapan.internet.comにP2Pのコラムとかを書かせてもらっていてネット上の情報発信の価値みたいなのに気づいた頃だったので。
四家
なるほど。
徳力
一番最初はBloggerを試してみたんです。最初は結構肩肘張ってコラムを書くような感じで書いていたんですよ。けど何本か書いたら文字化けして全部データが消えてしまったので、「こんなもん二度とやるか!」と(笑)。
四家
あはは(笑)。
徳力
次はNTTデータのDoblogでした。NTT出身ということもあって、「NTTグループもブログやるようになったのかぁ」とか思って試してみました。ちょうどその頃ベンチャーに移って壁にぶちあたっていたので、NTT時代のこととか、自分の過去を振り返ってコラムを書くような感じで書いていたら、だんだん辛くなってきて燃え尽きて(笑)。
四家
例えばどんな過去ですか?と聞かれても辛いか(笑)。もともと書くことはお好きだったんですか?
徳力
好きでしたね。NTTの頃から同期にML(メーリングリスト)で愚痴をこぼしたりとか、社内のイントラネットの運営を勝手にさせてもらったりとか。ニフティサーブもやっていたし、情報発信自体は昔から大好きだったんだと思います。まぁ、会話するのが好きなんですよね。
四家
なるほど、なるほど。
徳力
でも、イントラネットもニフティもある意味クローズドな世界なんですけど。その後、梅田望夫さんのブログなど読みながら、「どうもこれは凄いことが起き始めているのかもしれない」とようやく気が付いて。さらに2004年の春~夏頃だったと思うんですが、今度はSNSの波が僕のところにも来たわけです。
四家
それはどんな形で?
徳力
特にGREEに興味がありました。ちょうどNTTを退職した人の飲み会で会った人にGREEの招待状を送ってもらえたんです。早速ログインして人のつながりを見て初めて理解したんです、「なんだ、みんなつながってんじゃん!」って(笑)。
四家
それってたぶんレイアウトですよね。SNSの画面のレイアウト。
徳力
それもありますね。ただ、それ以上に大きかったのが会社と個人の位置づけの勘違いで、それまでどうしてもアリエル・ネットワークがいわゆるベンチャー系のコミュニティにはいっていけないのをずっと気に病んでいて、どうもビジネスのつながりを会社の取引でのつながりと勘違いしていたんですよ。僕はアリエル・ネットワークが有名になれば、他の会社の人が一緒に何かやろうと近づいてきてくれると思ってたのです、何のことはない、会社の中の人が知りあいだから、会社同士の事業が生まれてるんだと気づきました。
四家
企業間のつながりじゃなくて、企業の中にいる人間同士のつながりのほうが先だし、重要じゃないかと。
徳力
そんな当たり前のことに気づいていなかった自分が今となっては恥ずかしいんですが、あの頃は本当に、仕事とプライベートを自分の中で分断してしまっていたんですよね。GREEを見たら、主だったネット系の人たちってみんな相互に知り合いとしてつながっていて、凄い狭い世界だったんですよ。もっと早く気づけよという話なんですけどね(笑)。
四家
いやそれすごく重要な話で、個人と組織、仕事とプライベートの区切りの問題はとてもデリケートな問題だと思いますし、僕もまだちっとも解決できていないんです。
徳力
そうですね。それでそれから考え方をようやく切り替えて、アリエル・ネットワークを知ってもらいたかったら、まず自分のことを知ってもらわないと駄目だと。それまでは、会社の机に座っているのを仕事の時間と考えていたし、会社よりも自分が先に出るのは、何となく売名行為と思って避けてきたんですが、全部考え方を逆にして、ブログも実名で書くようにして、AllAboutなどにも記事を書き、ネット系のセミナーとかイベントとかにも顔をできるだけ出すようにしました。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
四家正紀のネオコミュニケーション遊談連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

四家 正紀(シケ マサノリ)

株式会社カレン次世代ビジネスリサーチ室長。インターネット広告の草創期からWebマーケティングに携わり、現在はカレンにて次世代販促コミュニケーションについての研究活動と、ブログマーケティング・ブロガーリレーションズ案件のプロデューサーとして活躍。寄稿、講演多数。 ブログ カレン次世代ビジネスリサーチ室ブログ

著書

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2007/04/19 10:16 https://markezine.jp/article/detail/1024

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング