ランディングページデザインの5ステップ
次に、効果的なランディングページをデザインするための、5つのステップをご紹介しましょう。
Step1 コンバージョンの定義
ランディングページの制作に取り掛かる前に、最も重要なのが『ゴールの明確化』、すなわち何をもって「コンバージョン」とするかを明確に定義することです。コンバージョンの定義としては、下記のようなものが考えられます。
- Eコマース:例)ショッピングカートに入れる、チェックアウトプロセスのはじまり
- 見込み客獲得:例)登録フォームに入力。オファーの典型としては、ホワイトペーパー、ウェブセミナー、クーポン、見積もり、トライアル、サンプルなど
- ブランディング/商品訴求:例)ランディングページを通ったユーザがサイトで費やした時間
コンバージョンを定義する際に、マーケッターが陥りがちな問題は、1つのランディングページで2つも3つも異なるゴールを達成させようとすることです。よくある例として、ブランディング/商品訴求に見込み客獲得までも達成させようとするパターンがあります。
ランディングページに通常のナビゲーションバーを入れてしまうと、ユーザが他のページに流れてしまいますし、オファーしようとしている内容(トライアル、サンプル等)と関係なく、ブランドの良さを強調したコピーを入れるなどコンバージョンのゴールへの達成が分散してしまう結果になってしまうのです。
Step2 セグメントを選定
コンバージョンのゴールに達成するユーザはどんなユーザなのか、簡単なプロフィールを想定しましょう。もし、いくつかのプロフィールが考えられるときは、最もマーケットの大きいセグメントにターゲットを絞り込むべきです。あるいは、セグメント毎に異なるランディングページを用意することも有効です。ここで注意したいのが、幅広いユーザ層へ訴求するためのランディングページは、結果的にコンバージョンに結びつかないということです。
Step3 グラフィックの要素、レイアウト、フォームのデザイン
基本的に、ランディングページに必要なグラフィックの要素(ロゴなど)やレイアウト、会員登録などのフォームのデザインは、コピーが入る前に決めてしまいます。ページの構成は、できるだけ下へのスクロールが無いよう1ページでまとめ、ユーザが印刷をしても右端が切れてしまうことのないようにレイアウトするのがよいでしょう。
Step4 コピーライティング
コピーライティングは、3つのステップに分けて考えるのがよいでしょう。まず、ランディングページで最も重要なコピーは「見出し」です。見出しのコピーのちょっとした言い回し如何で、コンバージョンが上がることもあれば、下がってしまうこともあるのです。次に重要なのが、ユーザにコンバージョンの最終行動を促す「送信」ボタンです。この送信ボタンのコピーを、見出しコピーにあわせるなど、工夫次第でコンバージョン率が大幅に向上することもあります。
そして最後に重要なのが、広告のメインコピーです。一般的にダイレクトマーケティングでは、たったの20%のユーザしか広告メインコピーを読まないと言われています。だからといって、コピーの手を抜くわけにはいきません。メインコピーは、大抵の場合予想していたよりも、多くのスペースをとってしまうことが多いので、決められたスペースにフィットするように、何度も調整することが必要です。また、より簡潔で、効果的なコピーの作成を心がけることが重要です。
Step5 テスト、分析、改善
ランディングページの効果をあげるためには、必ずランディングページごとに効果を測定し改善することが重要です。効果指標としては、下記のようなものが考えられます。
- Eコマース:例)全訪問者のうち購入者の割合、ユーザの流入経路別売上げ、平均売上げ、新規顧客のライフタイムバリュー(生涯価値)、全売上げにおけるリピーターと新規顧客の割合
- 見込み客獲得:例)全訪問者のうちのコンバージョン数(会員登録・資料請求など)、ユーザの流入 経路別見込み客獲得数、クーポン利用率
- ブランディング/商品訴求:例)全訪問者のうち、30秒以上滞在した訪問者の割合、リピーター数、 ページビュー、ブランド認識、購入意向
まとめ
オンラインマーケティングで重要なのは、メディアのバイイングや、バナーなどのクリエイティブ施策だけではなく、実際にどれだけゴールを達成できたかという点です。オンラインキャンペーンのプランニングで、軽視されがちなランディングページですが、ゴールに結びつく最後の要として、取りこぼしが無いか一度見直してみると良いでしょう。