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事例から読み解くユーザービリティ改善の勘所

「捨てる」プロトタイプを作成していますか?

評価の実施と改善の繰り返し

 この考え方は、Webサイトの構築プロセスでも同じように利用することができます。お問い合わせページやECショップの購入プロセスなどインタラクションが発生する部分では、ユーザビリティの問題点が「見栄え」によらないことも多くあります。

 例えば、図の例のようにECサイトで買い物カートに商品を入れた後に、「買い物を続ける」ボタンをクリックするとトップページに戻ってしまい、サイズ違いや色違いの商品を選択するためには、もう一度はじめから同じプロセスを踏まなければならないなど、フローに関する問題が発生しているサイトは非常に多くあります。設計されたフローがユーザーの実際の行動フローと一致していないことによって起こる例のひとつです。

ECサイトで発生している困ったフロー

 こうした問題点を見つけ出し、設計・構築プロセスの中で改善していくためには、システムやデザインに着手する前でも、パワーポイントやHTMLなどでフローと構成・ラベリングの確認を行うことができるレベルのプロトタイプを作成すれば、十分にユーザビリティの確認を行うことが可能です。

人間中心設計のための評価実施(例)

 これで、「デザインが出来上がっていないからまだユーザビリティ評価ができない」なんていう言い訳をする必要がなくなりました。人間中心設計のための評価の実施例としては、図のように各段階でユーザーインタビュー、ユーザビリティ評価を実施することができます。

 ユーザビリティ上の問題点を早い段階で見つけ出し、後工程での戻りをできるだけすくなくすることが重要なのです。そのために、捨てるためのプロトタイプを作成してみてはいかがでしょうか?

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この記事の著者

矢野 絵美(ヤノ エミ)

中央大学大学院理工学研究科で感性工学を専攻。修了後、株式会社ミツエーリンクスに入社。現在はWebアナリストとして、アクセスログ解析やユーザビリティに関するサービスを担当している。これまでに、80社を超える大手企業サイトの診断・コンサルティングを実施している。
日本感性工学会 会員。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/04/25 09:00 https://markezine.jp/article/detail/1076

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