注文数が50倍に!スポンサードサーチ成功事例
続いて、ヤフー株式会社 BS本部 マーケティング部 窪田まゆみ氏の講演がはじまった。『事例から学ぶYahoo!リスティング広告 ~効果を上げるキーワードと広告のコツ~』と題した同氏の講演では、地元広島企業の検索連動型広告「スポンサードサーチ」の活用事例や、キーワードと広告作成におけるポイントなどが語られた。

冒頭、窪田氏はYahoo!リスティング広告のサービスについて解説。Yahoo!リスティング広告は、検索連動型広告「スポンサードサーチ」と興味関心連動型広告「インタレストマッチ」という2つのサービスを提供していると語り、その特徴として次の3点を挙げた。
- Yahoo! JAPAN+提携パートナーサイトが持つ圧倒的な集客力
- クリック課金型広告という、成果報酬型の料金体系
- 検索からコンバージョンにいたる各数値データが取得・閲覧可能
続いて、スポンサードサーチの成功事例が紹介された。講演では2つの事例が取り上げられたが、そのうちの1つが、広島に店舗を構える中国茶専門店「姫茶伝」の事例だ。
卸売り専門店としてスタートした同店だが、より多くの人に中国茶のよさを知ってもらいたいと考え、2005年にオンラインショップをオープン。その後、サイトへの集客力を高めるためにスポンサードサーチを導入した。思考錯誤の末、ページビューや注文数の増加、新規顧客の獲得などの成果を得た「姫茶伝」では、特に予算設定、キーワード選定、広告文作成の面において工夫を凝らしているという。
「姫茶伝様は自社の商品力に自信があり、一度購入してもらえれば必ずリピーターになっていただけるという確信をお持ちでした。そのため、まずは『リピーター獲得』を最優先し、当初はオンラインショップの売上の全てを広告費として使うつもりだったそうです」
キーワードの選定においても、導入当初は「中国茶」「プーアール茶」などのシンプルなキーワードを40~50程度選んでいたそうだが、運用する中で独自のノウハウを溜めている。
「例えば、夏であれば『冷茶』『水出し』など、季節に合わせたキーワードを追加したそうです。また、中国産食品の安全性が問題になった時期には広告文にすかさず『安心』という言葉を追加したり、景気が悪化して顧客の財布の紐が固くなってきた、と感じたら『送料無料』という言葉を追加したり、ニーズを素早くキャッチし広告作成へ活かしていらっしゃいます」
これらの工夫と並行して、自社サイトのコンテンツも拡充し、サイト訪問者への満足度向上も図った結果、ページビュー、注文数は急増。注文数は一気に50倍になったという。一方、当初の想定以上の高いリピート率で、導入後の広告費は対売上比の10%以下に抑えられているというから驚きだ。
「顧客数が拡大することで新たな売れ筋商品も生まれているようです。また、こうした広告戦略によって、認知度が拡大し自然検索での上位表示にもつながったそうです。その結果、メディアからの取材依頼も増え、さらに認知度が高まるという好循環が生まれています」とした。
キャッチコピー作成に活かせる7つのテンプレート
ここまで成功事例を紹介してきたが、一方、まだ上手くスポンサードサーチを活用できていない広告主も多く存在する。では、どうすれば効果的な広告を作成できるのだろうか。そのヒントの1つとして、窪田氏からキャッチコピー作成に活かせる7つのテンプレートが紹介された。テンプレートは次の7つとなる。
- 限定型…限定○○個、早いもの勝ち、現品限りなど
- 希少型…超レアもの、マニア必見、入手困難な~など
- 提案型…~で困っていませんか?、今の~で満足できない方など
- トレンド型…今、人気!、売れてます!、話題の~が入荷など
- 価格型…激安!、○○%OFF!、セット購入で○割引など
- 贅沢型…ちょっと贅沢、選び抜かれた●●、特別な~など
- 威光型…○○名物、創業○○年を誇る~、○○で知られる~など
「広告は、タイトル、説明文、URLという3つの要素から成り立っています。その中で、タイトル、説明文はクリック率を左右する重要な要素です。タイトル、説明文を書くのが苦手という方は多いかもしれませんが、そういった方はぜひこの7つのテンプレートを活用してみてください」とアドバイス を送った。
窪田氏はその他にも広告作成におけるポイントを紹介しつつ、最後に次のように語り講演を締めくくった。
「この講演では、顕在化したニーズにアプローチできる『スポンサードサーチ』の活用事例や、効果的な広告作成のコツなどについて、紹介させていただきましたが、Yahoo!リスティング広告は潜在的なニーズにアプローチすることができる『インタレストマッチ』も提供しております。自社の課題を見極めつつ、これら2つサービスを上手く活用していただき、ビジネス拡大に役立てていただければ嬉しく思います」