スタンプラリーで“市長”の座を競う
まずはゲームとしての機能から取り上げていこう。ゲームのつくりはシンプルで、GPSで位置情報を取得し、近くにあるスポットに「check-in」してポイントを稼ぎ、Friendや同地域内のユーザーと獲得ポイントの多さを競うというもの。
例えば、行きつけのカフェに立ち寄ったら、そこでfoursquareを起動して、いくつか表れる候補の中から今居るカフェを選んでcheck-inする。check-inすることでポイントが与えられ、その場所が自分にとって初めてcheck-inする場所だったら、得られるポイントはさらに加点される。

さらに、スポットごとの「The Mayor」(市長)の座を競い合うというゲーム性もある。例で挙げたカフェの常連だというのなら、何度もcheck-inすることになるはず。foursquareではスポットごとに、過去60日間で最も多くの日数でcheck-inしたユーザーにMayorの称号を与える。「この店の1番の常連の座を得たい!」といった動機からfoursquareの利用が促されるわけだ。
そうしてさまざまなスポットでcheck-inしながら「25カ所のスポットでcheck-inする」「10カ所の映画館でcheck-inする」「foursquareユーザーが50人以上居るスポットでcheck-inする」といった条件をクリアすると、報酬としてバッジを入手できる。このバッジ集めという要素もfoursquareを継続的に利用しようというモチベーションを高める要因になっている。

Mayorの座を争い、バッジ集めのために何度も使っていると、自然とポイントが貯まってくる。そうして貯めたポイントはLeaderboardで確認できる。
ここではFriend登録した仲間うちのランキングや、ニューヨーク市といった同地域のほかのプレイヤーとのランキングを競えるようになっている。こうした身近な人とのポイント争いも、foursquareの利用を促進する一因だ。

リアル所在地なSNS + 口コミ情報のCGM
ソーシャルゲームとしてのfoursquareについて触れてきたが、foursquareには仲間とのコミュニケーションを活性化させるSNS的な機能もある。
例えば、知り合いがどこかにcheck-inしたらメール通知を受け取る、自分のcheck-inする場所をTwitterやFacebookに流して所在を伝える、といった使い方もできる。friend登録した友人の現在地を確認して、「近くに居るなら会わない?」と声を掛けるといった使い方も可能だ。

foursquareを使い込むうちにさまざまなスポットにcheck-inするわけだが、そのスポットに関する情報を「Tips」「To-Do」の機能で登録・確認することもできる。Tipsは「水曜日は限定メニューの○○が登場するよ」「スタッフの接客態度がなってない」「オススメは○○定食」といった口コミ情報を投稿できる機能で、To-Doは「○月○日の○時から約束」「○日に新製品発売」といった自分用の備忘メモを残せる機能だ。

foursquareには「Shout」という機能も付いている。Shoutはfoursquare版のTwitterとでも言うべきもの。「昨日話に出た○○っていう店に来たけど、オススメは何だったっけ?」といった具合に、Shoutで発信したメッセージはfoursquare内のFriend、さらには外部のTwitterやFacebookのネットワークにも自分の各サイトでのアカウントを介して届けることができる。