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「100%デジタル化以外、ありえない」
変貌を遂げるアドビ システムズのマーケティング総責任者が描くマーケティングの近未来

オンラインでもソーシャルでも、効果測定は重要

 アドビ システムズのオンライン、ソーシャルまわりの取り組みについて説明したルネス氏は、「オンラインメディアでもソーシャルメディアでも、その効果を測定することが最も重要」と述べ、Omnitureの製品群を活用した効果測定に関する活動についても語ってくれた。

 例えば最近では、「Adobe Acrobat X」のサイトでOmnitureを活用。トップページで4種類のマーケティングメッセージを打ち出し、どのメッセージが最も効果的かとテストした。結果、一番パフォーマンスが高いのは最初から用意されていたメッセージだった、というオチが待っていた。だが、試してみたことで初めて確信が持てるようになった、とルネス氏はその意義を語る。

 「我々、アドビ システムズのミッションは、デジタルの体験を通じて世界を変えること。製品を介して、ブランドを介して、デジタル体験を変えていくことが至上命題です。そして、その効果がどういった形で現れたかと測定するところについても、アドビ システムズとしてこだわりを持って展開をしていきたいと考えています」

マーケティング活動は24時間/365日続く

 オンラインの世界が広まったことでマーケティングが変化し、ソーシャルメディアが浸透したことで、さらにマーケティングの在り方は変わってきているのではないか。ルネス氏はそう問題提起する。

 何より、ソーシャルメディアの影響を強く受けた次の世代は、消費行動自体が変わってきてしまっている。例えば、自社製品がブログでコメントされる。それを読んだ人がTwitterで情報を広める。企業のマーケティング担当者は、その情報に対して適切に対応していかないといけない。対応を誤ると炎上してしまう恐れすらあるのだから。

 そう考えてみると、マーケティング活動は24時間、あらゆる時間で行われるべきものに変わってきているのではないか。企業側の即応体制が問われるようになるだろうとルネス氏は予見する。

 そして、そうした消費者の変化に伴い、マーケティング担当者の持つべきスキルも、今後は変わってくるだろうと述べる。これまでは“クリエイティブな能力”が重要視される傾向にあったが、これからはそれに合わせて“分析能力”を持ち、データの管理・測定などについて知見が深いというスキルも求められてくると語る。

 「今後のマーケティング担当者のイメージは、クリエイティビティと分析能力の両方を持った人物に変わってくるでしょう。我々も先を見据えて、Omnitureを買収してテクノロジーを吸収しました。どこよりも早く、クリエイティビティと分析能力に強い企業になる必要があると考えたからです」(ルネス氏)

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この記事の著者

中嶋 嘉祐(ナカジマ ヨシヒロ)

ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラム、MONOist転職の編集業務などを手掛けている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/12/02 11:00 https://markezine.jp/article/detail/12568

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