PDCA(改善活動)のポイントは5つ
あたりまえになるかもしれませんが、私が思う改善活動(あえてPDCAではなく)のポイントは以下の5つです。
- 試行繰り返しの機会がある(or 機会を作っている)…改善活動は繰り返す事で成り立つ概念です。“繰り返し”の機会がなければご自身で作らないといけません。
- 明確な定義された目的がある…最終ゴールの絶対的な数値目標でなくても、「前回より上がればよし」でもいいですが、“何が/どの数値が”の一貫した明確な定義がないと意味がないです。ただし、この定義さえも最初からバシッと決めることは難しいとおもいます。何を目的にするのかも、繰り返しから調整してもよいでしょう。
- 途中プロセスの改善案をひねり出す…同じ失敗を繰り返さないために、なんらかの変化が必要です。失敗を恐れて変化させない方がリスクが高いということはよく知られています。
- 改善案の優先順位づけ…とはいえコストがかかることなので吟味が必要です。逆に言うと吟味するための材料(改善案)をできるだけ多くひねり出し、優先順位をつけていった方がよりよい施策が実施できるでしょう。
- 回すコストと改善に費やすコストの優先順位づけ…「じっくり検討しおそるおそる回す方がよいのか」、「多少失敗してもとにかく早く、細かい改善を積み上げるのがよいのか」、商材や施策によって、バランスは変わってくるとは思います。4と合わせて、優先順位とバランスを吟味したいところです。
PDCAはデータありき?
近年、テクノロジーを活用することで、“組み替え”、“論理判断と分岐”、“繰り返し”といった一定のアルゴリズムに沿った処理を人間では到底できない早さで行う事が可能となっています。媒体メニューの組み合わせやバナー素材制作にすでに実用化されています。小さな改善は機械に任せ、大きな改善は人間が考えることで、より効率のよい改善活動になるはずです。
PDCAというと、データありきなイメージもありますが、改善活動の本質はデータありきとは限りません。プロジェクト全般にわたって、関係者のコンセンサスがとれ、一貫性/普遍性/耐久性が崩れないならば、定量データでなくてもよいと思います。いや、かえって無理矢理数字をこねくり回すよりも、よっぽど高尚ですし、マーケティングってそういうものと私は思っています。
ただし、そこにたどり着くまでの初期段階や、途中プロセスにおいて、数字は強力なツールです。100は誰が見ても、世界共通で100です。実は、数字を使っちゃった方が楽だったりします。
さて、今回はPDCAについて述べてきましたが、次回はROIについて考えてみたいと思います。
