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mobidec2010レポート

注目事例にみる、モバイル動画を活用した次世代コミュニケーション

 携帯電話の端末機能の向上、通信速度の進化に加え、スマートフォンといった新しいデバイスの登場などにより、モバイルを取り巻くユーザーのライフスタイルにも大きな変化が出ている。その一つとしてあげられるのがモバイル動画コンテンツの利用増加であり、NECビッグローブの山本隆範氏は具体的な事例中心に新しいコミュニケーション手法を紹介した。

モバイル環境でも動画など大容量ファイルを活用したコミュニケーションが活発化

 NECビッグローブの山本隆範氏はまず、成長を続けているネット上の動画活用コミュニケーションを4種類に分類した。一般的に一番浸透しているのはYouTube、ニコニコ動画などオンデマンド×ブロードキャスト型サービス。Ustreamはリアルタイム×ブロードキャスト型サービスに分類される。一方FacebookなどSNSにおける動画コミュニケーションはオンデマンド型だが、対象がユニキャストとブロードキャストの中間にセグメントされている。さらに相手を特定し、より緊密なコミュニケーションのために使われると期待できるのが、オンデマンド×ユニキャスト型の組み合わせである動画のメール添付送付ということになる。

NECビッグローブ株式会社 
ビジネスサービス事業部 Webインテグレーション部 部長 
山本 隆範氏
NECビッグローブ株式会社 ビジネスサービス事業部 Webインテグレーション部 部長 山本 隆範氏

 この第4の動画活用コミュニケーション手法が伸びているのは、NECビッグローブが行った調査でも明らかになっている。約2割の携帯電話ユーザーが、相手の接続環境を気にすることなく、動画などの大きなファイルを送付しているのだ。その背景にはやはり、モバイルの接続環境が高速化され、パケット定額制の普及などの料金制度が整備されたことが挙げられる。携帯電話の撮影機能の向上や、スマートフォンの普及も大きい。

 このような状況の変化を受けて、様々なモバイル動画活用のコミュニケーションサービスが模索されている。その中から山本氏は、日本郵便の「ムービーデコ年賀」を紹介した。サービスが提供されている年賀特設サイト「郵便年賀.jp」は、年賀状の購入、作成、送付をサポートすることを目的に開設されており、ネット上での年賀はがき注文や、約1000種類のテンプレート、素材などがダウンロードできる。日本郵便では年賀状利用促進のためのリサーチをしており、例えば若い女性であれば、オリジナリティのある年賀状を受け取りたい意向が強いことが分かった。

 そこで有名スポーツ選手やキャラクターからの年賀状、サウンド年賀などのサービスを充実させて来た。その結果同サイトは、平成20年の開設以来、UU数が毎年140%以上の伸びを記録しており、そこに今年新たに加えられたのが年賀状とモバイル動画の融合サービスである。

アナログとデジタルを融合した次世代コミュニケーション

 「ムービーデコ年賀」はNECビッグローブが開発した動画自動合成エンジンの総合サービス「DecorationStudio」を活用したもので、年賀状というアナログな媒体とモバイル動画というデジタルなツールを一つにした、次世代コミュニケーションの一つの形といえるものになっている。その利用手順は、以下の通り。

 まず自分の携帯電話で動画を撮影して保存する。次に「郵便年賀.jp」で好みのフレーム素材を選択し、動画添付メールを送信する。自動返信されたメール上のURLをクリックすると、デコレーションされたオリジナルメッセージムービーが作成される。最後にパソコンサイトにパスワードを入力すると、自分のメッセージムービーへのアクセス用QRコードがダウンロードでき、年賀状に貼り付けて「ムービーデコ年賀」が完成する。

 動画は、動きの変化量を検出するエンジンの使用により、画面の動きに合わせて星が飛んだり、雪の結晶が舞ったりするなどの効果を付加できる。また顔認識エンジンによりカツラなどの被り物や、BGMの合成も自動的に行うことができる。

 「ムービーデコ年賀」で提供されている仕組みは、NECビッグローブ自身も「デコレーションスタジオ」として展開している。これは元々プリントシール機の動画版、デコレーションメールの進化版として、10代~20代前半の女性をメインターゲットに企画されたものだった。ただ実際に展開してみると「意外に20~30代の男性、30~40代の子育て世代の女性に評価された」(山本氏)という。市場調査によれば魅力度75%、利用意向54%以上という高評価を得ている。

 この動画加工サービスは現在、Web系として提供しているが、今後キャラクターを活用したテーマパークでの記念撮影、カラオケボックスでのリアルタイムデコレーションなどへの対応デバイス展開も視野に入れている。すでにスマートフォン向けの動画加工アプリケーションとして、iPhone用とAndroid用が提供されている。

 最後に山本氏は「今後もNECビッグローブはWebビジネスの支援、Web利用者の利便性向上に取り組んでいく」と述べ、セッションを結んだ。

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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジンヘンシュウブ)

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2011/01/07 15:00 https://markezine.jp/article/detail/13025

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