Googleの数あるサービスの中でも利用者急増のホットなサービス
ユーザーの探しているWebサイトの情報をより的確に返す検索サービスを世に送り出し、その名を広く知らしめたGoogle。しかし、同社の検索サービスの対象は「Webサイト」だけではない。画像、ニュース、メール、マップ、動画、カレンダーと検索の対象とするサービス領域は年々広がりを見せ、さまざまなシーンで利用されるようになってきている。
そうしたGoogleのサービス群の中で、目覚ましい勢いで利用者数を増やしているのが「モバイルGoogleマップ」だ。携帯端末上で自分の現在位置、周囲の地図、目的地までの到着経路が確認できるこの機能。他社への訪問時などのビジネスシーンからプライベートまで、一度は使ったことがあるという読者の方々も多いのではないだろうか?
同サービスは、2007年6月にiPhoneのメイン機能として採用されたのを契機に、スマートフォンの普及に伴い成長を加速。2011年3月に行われたSXSW(テキサス州オースティンで開催されている大型コンベンション)での発表によると、全世界でユーザー数は1億5000万人に及び、Googleマップ利用者の内訳でもモバイル端末からの利用は40%に達する。先のクリスマスと正月には、初めてPCからの利用を上回ったという。
最もホットなサービスの1つであるモバイルGoogleマップは、どのような進化を遂げつつあるのだろうか。プロダクトマネージャーの牧田信弘氏が語るモバイルGoogleマップの現状を伝えていこう。
「究極の検索地図」を目指すモバイルGoogleマップ
Googleのメインプロダクトは検索だが、検索の行われるシーンはPCからモバイルへと確実に比重がシフトしてきている。「外で検索をどのように活かせるかと考えた時に、その場でその手の中で、マップ上で検索結果を見られるようにしたい。究極の検索地図と言えばいいのでしょうか。地図の上に検索結果をオーバーレイするというのが、モバイルGoogleマップの主なコンセプトです」と牧田氏は話す。
例えば、PCで通常のGoogle検索を使って[六本木 ラーメン]と調べると、店舗情報などをまとめたサービスである「Googleプレイス」の検索結果が上部に表示され、通常の検索結果が残りを占める。それがモバイルGoogleマップでは、位置情報を利用して近くのラーメン屋がリストアップされる。
また、営業中のラーメン屋に絞り込んで表示する、といった機能も付いている。「細かいところまで、かゆいところに手が届くように」(牧田氏)とモバイルGoogleマップは月に1度のペースでアップデートされている。2010年12月以降にリリースされた主なものに限っても、次のような機能が登場している。
- Google Latitudeのロケーション履歴機能……地図上に所在地情報を載せて友人と共有できるGoogle Latitude上で、総移動距離や先週の所在地の統計データを表示する機能
- 近くを探索……近くのお薦めスポットをランダムに表示
- 営業中……営業中のスポットのみに絞った検索
- おみせメモ……スポットの評価や口コミなどの投稿・共有
- Google Latitudeのチェックイン機能……Google Latitudeで、お店などの具体的なスポットにチェックインする機能
- 3D地図……高層ビルなどのランドマークを3Dで表示