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「高額なパケット通信料金を払うべき?」ケータイ電話の「はてな?」その1

消費者契約法4条1項1号の適用がカギ

 携帯電話会社の作成したパンフレット等の資料に記載されている「パケット定額制」についての説明が非常にわかりにくく、また極めて小さい文字で印字されており、読解が困難な場合があります。

 これに加え、携帯電話会社の担当者から「携帯電話をパソコンにつないで通信する場合も『パケット定額制』の対象となる」旨を告げられたことから、ユーザーが「携帯電話をパソコンにつないで通信する場合も『パケット定額制』の対象となる」と誤認してしまったとの事情が存する場合があります。このような場合には、ユーザーは、消費者契約法4条1項1号に基づき、契約の申込みまたはその承諾の意思表示を取り消すことができる可能性があります。ただしどのような場合でも消費者契約法4条1項1号が適用されるとは限りませんので、結論は個々の事案により異なります。

 以上のとおり、ユーザーは、原則として、携帯電話会社との間で締結した契約に基づき、その通信料金を支払わなければなりません。したがって、ユーザーとしては、「パケット定額制」の料金プランに加入した場合であっても、パケット通信料金の高額化を防止するために、先程ご説明した1ないし3の防止策を講じるとともに、契約内容をしっかり確認し、不明な点がある場合は携帯電話会社に照会して明確にしておくことが重要です。

本稿中、意見にわたる部分は、筆者個人の見解を示すにとどまり、筆者の所属する法律事務所の意見を表明するものではありません。また、具体的事案により本稿中とは異なる結果が生じる場合があります。
Q. ワンクリック詐欺にはどう対応すればいい?
 この答えはこちら(ケータイ電話の「はてな?」その2)

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この記事の著者

笹倉 興基(ササクラ コウキ)

弁護士(東京弁護士会所属)。1995年早稲田大学法学部卒業。1999年弁護士登録。黒田法律事務所において、特許権、商標権及び著作権といった知的財産権に関する案件、ベンチャー企業の支援を担当している。また、M&A・事業再生・リストラクチャリングや民事再生などにも注力しており、ビジネス法務の分野において第一線で活躍中。ネットビジネスに関連する法律に精通している。
www.kuroda-law.gr.jp

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/07/24 08:00 https://markezine.jp/article/detail/1463

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