SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

ノンクリエイターのためのWebコピーライティング講座

Webは紙より、リーダビリティが問われる
離脱を防ぐ、「流し読みでどうぞ」コピーの書き方とは?


ポイントは、流し読みを前提にした書き方

 きわめて素っ気なくわがままという、Webに対するユーザーのハードルを超えるためのライティングはどうあるべきか。具体的なノウハウは今後紹介していくが、今回は基本だけを述べる。ポイントはチラッとしか見ない、流し読みされても伝わるライティングだ。

大切なことは先に、「逆ピラミッド」型で

 コツは結論、あるいは一番重要なメッセージは最初に書くこと。これは前回コラムの<最初のコトバに集中せよ>と同じ考え方。ユーザーは、はじめの数語、はじめの1、2行を流し読みして、その先を読むかどうか決める。

 そうであるなら、はじめに結論を示すしかない。次にその理由や証明する内容を続ける。冒頭で内容が分かるような文章を組み立てるわけだ。論文のように問題や疑問の提示からはじめて、それから論理を展開し最後に結論をおくようなピラミッド型とは逆の流れだ。

例)結論からはじめる

×:ユーザーがWebをちゃんと読まないのは本当だろうか。
○:ユーザーはWebをちゃんと読まない。

重要なコトバは先に

 これも、「大切なことは先に」と同じだ。ネットの掲示板のスレッド名を眺めていると、【速報】や【AKBお宝】なんて【 】ではじまる表記がちらほらと目につく。【 】で目立たせて、そこにはいずれもキャッチ―なコトバが使われていることが多い。つまり、流し読み、F字視線というユーザーの行動から考えれば有効である。

 最初に目に飛び込んでくるコトバは、ユーザーにとってのメリットやもっとも重要なことでなくてはならない。とくにキャッチコピー、タイトル、見出しではそれを意識した表現にすること。

例)重要なコトバを先に

×:心理学にもとづいて作った、誰でも簡単に書ける、売れるコピーのテクニック!
○:簡単に書ける「売れるコピー」、心理学を使ったテクニック!

簡潔に要約せよ

 お手本はヤフートピックス。9文字~13文字(人が一度に知覚できる文字数)で内容をうまく要約している。ムダな表現はせずに、コンパクトにニュースのキモを伝えている。だから、クリックした先にある記事の内容がひと目で分かる。これなら、多くの情報から必要なものを選べる。例外はあるが、タイトルやキャッチコピーでは、基本的に「簡潔」とコンテンツの「要約」を心がけたい。

 内容が気になる表現という点では、ライブドアニュースの見出しもかなりその気にさせるが、クリック優先のいわゆる釣りタイトルが多く、記事とはかい離してがっかりすることが多い。ポータルサイトなら大目に見られるが、広告やニュースリリースでこれをやると、ユーザーの反感を買うことが予想されるのでくれぐれもご注意を。

 つまるところ、Webでは「どうぞ気持ちよく読んでくださいませ」という、おもてなしの心、至れり尽くせりの姿勢が紙メディア以上に大切なことが分かる。このコラムもそれなりに<ユーザビリティ>に配慮しているが、Webで2、3ページも読んでいただくには苦労するのよ。その意味で、最後まで読んでくれたあなたはホントにえらい(パチパチ)!

ノンクリエイターのWebコピーライティングに役立つ1冊

●これは「効く!」Web文章作成&編集術逆引きハンドブック(松下健次郎/ワークスコーポレーション)

文章をうまく書くコツから、説得力ある文章編集のテクニックまで、Webの特性をふまえたライティングの基本がわかりやすくまとめられています。巻末の「広告では使用を避ける不快語」「間違いやすい言葉」など、原稿づくりに不可欠な資料集は、実務にとても役立つはずです。

1日集中特訓!8月21日「動かす、読まれるWebコピーの発想と作り方」講座開催

Webの記事を読むのもいいけれど、リアル有田憲史さんに会って直接講義を受けませんか?

「コピーの中で最も重要なキャッチフレーズの作り方」「説得力アップのためのフレームワークとレトリックの紹介」の2点に重点を置き、動かす、読まれるWebコピーの発想と作り方を伝授します。キャッチコピー、ボディコピーを実際に書いていただき、その場で講師が添削するワークショップの時間を設けています。

★☆★講座「動かす、読まれるWebコピーの発想と作り方」の詳細・お申し込みはこちら★☆★

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
ノンクリエイターのためのWebコピーライティング講座連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

有田 憲史(アリタ ケンジ)

 コピーライター(キャリア24年)。主な仕事は広告や販促ツール、Webサイト、IRツール、ダイレクトマーケティングの企画やコピー。時々マーケティングプランナーも。その他さまざまな仕事もこなしており、ネット通信講座のコピーライティングの講師、マーケティングコンサルタントやゴーストライターの経験も。これまで担当した業界は電機メーカー、IT、不動産、自動車メーカー、健康食品、流通、食品など。

●ブログ「コピーライターが思わず ! となったコピー。」
●Twitter:ありけん@arikenunited

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2013/06/27 17:43 https://markezine.jp/article/detail/14678

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング