広告・PRの効果検証や、商品開発へのフィードバックなどへ活用
それでは具体的に、コミュニケーションエクスプローラーはどのような場面で使われているのだろうか。いくつかの例を紹介しよう。
事例1:イベントに対する「気持ち」をリアルタイムで分析
イベントを中心に業務を行う広告会社が、イベントの集客および来場者の満足度を測定するためにコミュニケーションエクスプローラーを活用。Twitterを中心に、「楽しみにしている」などの事前の反応はもちろん、「今来てる」「◯◯さんが出演中」などのリアルタイムでのコメントや、後日の感想なども収集した。ポジティブ&ネガティブな感想がタイムラインとして見えるだけでなく、1年前の反応とも比較した。
結果、反応が高かったコンテンツや、広告配信時期の最適なタイミングなどが明確になった。次回はそれらを踏まえてイベントの企画を行う他、より「コメント」が集められるようツイッター上でのイベント配信も検討しているという。
事例2:化粧品の競合比較でそれぞれのブランド力を明確化
化粧品ブランドA、Bについて併行してコメントを収集。新たなキャンペーンが始まった際にテレビCMへの反応率を測定するのはもちろん、その内容についても詳細な分析を行った。
結果、ブランドAは全体的に訴求力が高く、CMに起用されたタレントにも注目度が高い。ブランドBについては、機能性についての評価が高く、一方CMへの注目度は比較的低いなど、それぞれのブランドについての特性が明確に現れた。今回についてはプロモーション部での共有に留まったが、ゆくゆくは製品開発部へのフィードバックも行っていくという。
マーケターだけじゃない、さまざまな部署でも活用できるツール
コミュニケーションエクスプローラーが提供されてから7ヵ月というが、プロモーションの効果検証や評判分析、競合他社との比較調査など、様々な使われ方がなされているという。「良い評判」だけでなく、むしろ「悪い評判」を集めて分析し、対策を行うといった事例も出てきているそうだ。
同社コミュニケーションテクノロジー本部長の岩下将巳氏も、「開発元がインターネット広告会社ということで、現在は広告会社や広告部門が主な顧客です。しかし、効果を実感いただければ、様々な部門での活用が有効だとお分かりいただけるはず。商品開発部門やコールセンター、ヘルプデスクなどへと広げていきたいですね」と期待を託す。
現在は、Twitterを中心にブログやニュースサイトなどが対象だが、2012年度中にはFacebookにも対応していく予定だという。メディアごと分析は可能だが、ビジネスユーザーが多いというFacebookが加わることでどのような変化が結果に表れるのか、その動向が期待される。
2011年10月25日に創刊したエンターテイメント誌「ウレぴあ」に、コミュニケーションエクスプローラーの分析結果を利用した記事が掲載中だ。「大型CM投入で活性化する高級シャンプー市場!」の記事で、「頭髪の悩みについてのツイート関連キーワードTOP5」ランキング作成、「”新CM女王”武井咲は、なぜ企業にモテる?」の記事で、「武井咲のCMに関するTwitter上の投稿」推移グラフ作成などに活用された。シンプルだが、ネット上の無作為の声だからだろうか、付随している記事にリアルさが感じられる。
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