リアル店舗って、“PV不明”の状態なんですよね。
スマポを導入した店舗側は、来店者の性別・年齢、来店頻度などの情報を得ることができる。さらに、ハウスポイントと連携させれば、購入したかどうかも把握できる。ポイントを貯めたいだけなのか、買ってくれる人なのかがわかれば、提供するインセンティブを変えることも可能だ。来店履歴から、まだ見ていないおすすめ商品を紹介すれば、新たな接客ツールとしても使うことができる。
「集客」→「接客」、そして最終ステップは、複数の店舗を横断した「情報共有」と「レコメンデーション」。スマポのデータを共有すれば、自社の店舗にやってくる前に、どんな店に立ち寄ったか見えてくる。「オンラインだと当たり前のことなんですが、リアルだと、そもそも「コンバージョン率」という概念がないのです。レジ客だけしか見えないですから。これは“PV不明”の状態です」と柴田氏は語る。
「来店してくれた人」にこそ提供できるインセンティブがあります

各社が、匿名化した来店情報を共有することで、買いまわったルートが見えてくる。来店ルートを可視化することができれば、来店したお客さんに対して、次に行くべき店、見るべき商品をレコメンドすることも可能となる。実際にマルイでは、5つの売り場で導入し、全部まわるとポイントを付与するなどの「買いまわりを促進する」トライアルも行っている。
柴田氏は「今年は、導入企業だけでなく、ユーザーをさらに増やしていきたい。首都圏以外の展開も、加盟店側からのニーズとしてあります」と語る。リアル店舗でのさまざまな活用が期待できる「スマポ」。いつの間にか身近なものになっているかもしれない。