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第106号(2024年10月号)
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「Microsoft Advertising」活用事例 企業ブランドの作り方(AD)

プレミアムメディアの特性を活かしたデフォルトフローティングとインタラクティブな展開でユーザーの視線と心を捉える

 KDDIは音楽サービス「LISMO!」キャンペーンで、MSNの新広告商品「プレミアムメディア」を実施。デフォルトフローティングやユーザーインタラクティブな機能を活用して、自社サイトやSNSでは実現できない自由な表現やコミュニケーション展開を実現した。人気キャラクターのダイナミックな動きを再現したビジュアルをメインに、Twitterやソーシャルメディアとも連動してインパクトのある広告展開を実現。リッチかつインタラクティブな広告表現を活かしたクリエイティブ展開はユーザーからの反響も高く、極めて大きな成果を上げることができた。 

インパクトのあるプロモーションをポータルサイトで展開したい

  • 展開時期:2011年2月14日~2月20日
  • 掲載面/広告商品:MSNホーム プレミアムメディア
  • 広告種類:プレミアムメディア
  • ターゲット:20~30代の男女

 携帯電話事業に加え、光回線、プロバイダ、固定回線の事業などを「au」ブランドの下に提供しているKDDI。同社は2010年よりスマートフォン端末の提供を開始し、大規模なキャンペーンを展開している。翌年にはスマートフォン市場がますます拡大していくことを感じ取り、他社との差別化を図るためにも、好評の音楽サービス「LISMO!」に焦点を当てた大規模なプロモーションを企画した。

 今回のプロモーションのねらいについて、KDDI 株式会社 コミュニケーション本部 宣伝部の井手健太郎氏は次のように説明する。

KDDI株式会社 コミュニケーション本部 宣伝部
メディア戦略グループ 課長補佐 井手健太郎氏
KDDI株式会社 コミュニケーション本部 宣伝部 メディア戦略グループ 課長補佐 井手健太郎氏

 「携帯電話・スマートフォンのユーザーは、基本的に自分のキャリア以外のサイトへはなかなか訪れません。KDDIとしてもユーザーに伝えたいメッセージや商品の魅力を自社のホームページでわかりやすく伝えることはもちろん、時には自社以外のサイトでも伝えていく必要があると考えています。

 ユーザーが普段の気持ちで訪れるポータルサイトは最適ですが、その場合、そのメディアのユーザーに見合った表現で伝えていかないといけません。そう考えると、MSNでこのようなキャンペーンを展開したのは必然だったのかもしれません。」

 性別・年齢を問わない幅広い同社のターゲット層の中で、コアユーザーとなるのが20~30代の男女。近年ではこの年代の、特に男性のテレビ離れが進んでいることからこの層に親和性の高いWebでのプロモーション展開を中心に据えた、MSNへの広告出稿を決定した。LISMO!に慣れ親しむauのユーザー以外にも、スマートフォンの大画面で歌詞も楽しめるといった魅力を訴求できるよう、テレビCMに匹敵する認知と、インターネットならではのインタラクティブな展開が可能な「プレミアムメディア」を採用した。

ユーザーの視線を捉える「デフォルトフローティング」

 まずユーザーがMSNホームにアクセスすると、Web画面から見切れるほど大きくズームしたLISMO!のキャラクター、リスモくんが「デフォルトフローティング」で登場、ユーザーの視線を強力に捉えた。

MSNホーム プレミアムメディア
※画像をクリックすると、拡大表示します

 デフォルトフローティングが収束した後は、ユーザーのマウスオーバーによりウィンドウ広告のスペースが拡大。そのスペース(MOF)上で好きな文章を入力、クリックすると、全画面展開パートに遷移し、ユーザーが入力した文章とその上を走るリスモくんのアニメーションが再生される仕掛けに。

 動画再生後は、スマートフォン向けLISMO!の魅力を伝える企画コンテンツパートへ誘導。ダイナミックな展開の中でもユーザーに不安を感じさせないよう、左端にはMSNのトップ画面を掲載し、MSN内での広告展開であることを見せた。また、同じページにはTwitterのフォームも設置。MOF展開パートでユーザーが入力した文字をそのままツイートできる。同時に、LISMO!キャンペーンサイトのオリジナルURLが発行され、遷移先でもリスモくんがツイートの上を走る仕組み。SNSの活用で、よりインタラクティブな展開となった。

KDDI「LISMO!」キャンペーンが体験できるデモページはこちらから!

リスモくんがダイナミックにブラウザ上をかけまわる、KDDI「LISMO!」キャンペーンが体験できるデモページを特別公開。こちらからご覧になれます。

親身な対応と、今までにない斬新でクリエイティブな提案から
ユーザーの共感を呼ぶコンテンツに発展

 ダイナミックな演出が印象的な今回のプロモーション。アイデアをかたちにするまでには、どのような苦労があったのだろうか。

 「マイクロソフトと博報堂DYメディアパートナーズは、私たちが伝えたいと思っているメッセージを先回りして汲み取ってくれて、すべての要素を詰め込んだ提案をしてくれました。ですが、一般ユーザーに短時間で伝えられるメッセージは限られていますから、そこから厳選して伝えるメッセージを引き算して絞り込んでいくところは苦労しました。

 マイクロソフト アドバタイジングのクリエイターは、私たちに非常に親身で、『どうやったら驚きを与えられるか』と一緒になって真剣に考えてくれました。MSNホームに訪れたユーザーが最初に目にする画面でサービスの象徴であるリスモくんを大きく表示させたのは、マイクロソフト アドバタイジングから提案いただいたアイデアです。MSNのコンテンツを楽しもうと思っている人に対して、『オッ』と思わせる点でも非常に面白いアイデアだったと思います。

 LISMO!のプロモーションでは、登場したばかりの「プレミアムメディア広告」を利用しましたが、当社は他社に比べ、インターネットメディアでの新しい展開に対して積極的に検討できる土壌があると思います。今までどの企業もやったことがないような面白いことを、今後も引き続きやっていきたいですね。」

CTRが通常の5倍、平均PVは2倍以上、高いパフォーマンスを達成

 MSNホームで掲出した広告のCTRは通常の約5倍と、非常に高い効果を上げた。加えて、ウィンドウ広告枠のマウスオーバー率、企画コンテンツパートの1ユーザーあたりの平均PV、いずれも平均値の2倍以上となった。また、コンテンツ全体の離脱率も低く、ユーザーがすべてのページをまんべんなく見ていることがうかがえる。Twitterへのツイート数も4ケタに上り、フォロワーも含めて多くのユーザーの参加を促すことに成功した。

 リッチなユーザー体験を可能にするプレミアムメディアの機能をフル活用し、自分が入力した文章がLISMO!のキャラクターと一体化したアニメーションとなって現れる、ユーザー参加型のキャンペーンを実現。そこからスマートフォン向けLISMO!の魅力を伝え、Twitterなどへの拡散を図ったことから、上記のような高いパフォーマンスを達成した。

 なお、クリエイティブ面で技術的なハードルは高かったが、アニメーションのクオリティはテレビCM と遜色のない水準になり、ブランドイメージの面でも良い仕上がりとなった。今後の展開について、井手氏はポータルサイトから広がる新たな取組みにも意欲的だ。

 「キャンペーンではTwitterとの連携も図りましたが、ソーシャルメディアの持っているパワーは皆様ご存知の通りです。しかし、気付きのきっかけとしてのテレビやMSNのようなポータルサイトも無視できないと考えており、今後も友達との会話の中で話の種にされたり、共感・共有されるような面白い展開をしていけたらと思っています。」

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2012/03/01 11:30 https://markezine.jp/article/detail/15198