Webならではの複数チャンネルを駆使した大規模キャンペーンを展開
展開時期:2011年4月18日~6月5日
掲載面/広告商品:
MSN UV特集スポンサード、
チャンネル横断型タイアップ(MSN天気予報、MSN相談箱)、
マイクロソフト メディア ネットワーク Audience Select デモグラフィックターゲティング(女性)、
MSNホーム ウィンドウ(女性)/MSNホーム ゲート(女性)
広告種類:タイアップ広告、ネットワーク広告、バナー広告、リッチメディア広告
ターゲット:UVケアに関心のある女性
日本ロレアルが手掛けるさまざまな化粧品ブランドの1つが「ランコム」。主に百貨店で販売されているが、新規顧客の開拓のため、最近はECなどにも注力している。
ランコムブランドの化粧品の中でも、UVケア化粧品「UV エクスペール」は女性誌やクチコミサイトで数多くのベストコスメ大賞を受賞する売れ筋商品。日焼け止め化粧品が多数ある中で、ランコムのUVケアはどこが優れているのか、同社のグループの研究成果など披露しながら、日焼け止めに関する正しい知識・正しい商品の選び方を女性に向けて伝えたいと考えていた。
今回、MSNでの大規模な広告展開を決めた理由として、女性にターゲットを絞った上で多くのリーチを得られることに加え、自由度の高いリッチな広告表現が可能であること、さらにMSN相談箱を使ってユーザーとコミュニケーションをとれるという点があった。訴求対象として意識したのは、ランコムを知ってはいるが百貨店をあまり利用しないという女性層、また、UVに興味があるが、何を選んでよいか悩んでいる女性層。広告出稿する際には、ブランドイメージを守るため、高級感を打ち出しつつ、インパクトのあるデザイン等のクリエイティブに注意を払った。
日本ロレアル株式会社 ロレアル リュクス事業本部 ランコム事業部CRM & デジタルマーケティング マネージャー 江口 容子氏は、今回の大規模なWeb広告のプランニングについて次のように語っている 。
「今回のタイアップでは、MSNのトップを一面ジャックし、リッチな広告訴求をするところからはじまり、ライフスタイルに合わせた読み物コンテンツや、ユーザーの質問に答えるQ&Aを用意するなど、多岐にわたり深いコンテンツを作り込みました。
通常、Webで広告展開を検討する場合、ブランドや製品の認知を上げること、理解を深めること、また消費者の疑問やニーズにマッチすることなど、目的がクリアになっている中で個々に最適なプランを選んでいきます。今回は、複数の目的を同時に達成させることを目的として、それぞれのKPIを最初に明確にしてからタイアップの内容を詰めていきました。」
高級感を打ち出しながら、ユーザーとのコミュニケーションも重視
タイアップ広告を展開するにあたり、一方的に情報発信するのではなく、ユーザーと適切なコミュニケーションをとりながらメッセージを伝えていくことを重視した。
誘導口は、MSNホームやマイクロソフト メディア ネットワークの広告枠のほか、MSN天気予報、MSN相談箱にも設置。紫外線を気にして天気予報を見に来るユーザーには日本全国の紫外線指数予報を確認できるコンテンツを、UVケア関連の悩みを抱えて相談箱のコンテンツに来るユーザーにはQ&A形式でUVケア・紫外線関連の情報を提供。そこにUV特集のページへと導線を設けた。
UV特集の内容としては、皮膚科医の草野貴子氏が紫外線対策について語るページに加え、MSN相談箱のシステムを利用し、ユーザーからの30件以上に及ぶUVケア・紫外線関連の質問に日本ロレアルの専門家が答えていくQ&Aページがあり、UVケア関連の理解を深めてもらいながら、ユーザーと交流しつつ製品の良さを訴求できるように工夫している。
特集ページの中では、ランコムを想起させるような女性モデルではなくイラストを多用。MSNの既存ページに近いテイストで見せるようにし、単なる広告としてではなく、女性のライフスタイルに合った情報提供を意識した。反対に、MSNホームに掲載したゲートの広告枠では、日差しの中からUV エクスペールが登場するクリエイティブを採用。製品の特徴を出しつつ、インパクトのある表現で、高級感が全面に出るように心掛けた。
ブランドにふさわしい高級感を大切にしながら、UVケアについての疑問を解消するさまざまなコンテンツを展開した今回のタイアップ。最も苦心したのは、次のような点だった。
「一番苦労したのは、それぞれのKPIを達成するためのコミュニケーションプランと、ユーザーの動きを想像して作った導線プランです。最大のリーチやインタラクティブ性を出すためには、どこで何を伝えるべきか、またどのようにユーザーに動いてもらうことが一番効果的か、適切にプランニングする必要があります。また、リッチな表現が可能な中、いかにインパクトを出してメッセージを伝えるかも、時間をかけて作りました。
短い製作期間の中、大きな成功を収めることができた要因は、マイクロソフト アドバタイジングのスタッフが、私たちのニーズを最大限実現できるよう最後まで調整して下さった事だと思っています。」
インタラクティブなコミュニケーションのすべてを融合、目標を超えるPVを達成
Q&AサイトであるMSN相談箱、紫外線情報を特設したMSN天気予報など、ユーザーが必要とする情報を特集形式で展開することで、メディアとのコラボレーションを実現。さらに、リッチメディア広告、ネットワーク広告でユーザーをセグメントした結果、訴求対象を効果的に誘導することに成功し、目標に対して100%を超える結果を達成した。
Webならではの大規模キャンペーンを成功させた江口氏は、この結果を踏まえてビジネスのゴールと今後の展開について、次のように語る。
「メーカーとしては、商品がどれだけ売れたのかが、常に最終的なゴールとなります。今回、広告掲載期間中の製品の売上は好調でしたが、PVやインタラクティブ数、バナーのCTRというWeb上のKPIだけではなく、どれだけ人に影響を与え、最終的に購入へとつながったかどうかという、Webだけでは測れない効果をどのように分析していくかが今後の課題ですね。
ロレアルは世界各国のMSNで、さまざまなタイプの広告展開をしています。インタラクティブなデジタルマーケティングを実施する中で、マイクロソフトを戦略的パートナーとして、成功事例やビジョンの共有をさらに深めていきたいと思っています。」