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そのデザインちょっと待った!間違いだらけのWEBデザイン

解析から導きだした仮説だけでは足りない─成果につながるWebデザイン


定性意見を収集することでより効果的なデザインへ

 アクセス解析で取得したデータと少数の意見による仮説だけの場合、成果につながらないのは「デザイン(見た目)のせい」にしてしまうケースがあります。

 例えば、パッと見の印象やビジュアルが重要なサイトだとしたら、スタッフや関係者もその点を重視するがゆえに、“数値が思わしくない = デザイン(見た目)が悪い”、という仮説を立て結論に結びつけてしまいます。その結果、その他の要因や課題に対して盲目的になっていくでしょう。

 弊社が提供するデザイン評価ソリューション「クリエイティブサーベイ」を利用したお客様で、上記のようにビジュアルが重要なポジションを占めているケースがありました。デザインに対して実際に「クリエイティブサーベイ」で調査をした結果、そのサイトのデザインは競合に比べて比較的優位な印象を与えていることが分かりました。仮説によって、成果につながらない原因だと思われていた見た目の部分は、調査によるとボトルネックではなかったことになります。

 さらに“数値が思わしくない = デザイン(見た目)が悪い”という仮説が違った、という認識だけではなく、流入分析、広告で与える動機付け、そもそもの認知や競合理解、などの複合的な視点の分析へと、プロジェクト自体の意識がシフトしました。

 くわえて、重要と捉えていたデザインの最適な形とは? という議論になれば当初の議論より遥かに建設的で効果につながっていくでしょう。

どう見られているのか把握しよう

 筆者は多くの企業のWeb担当者とお話させていただく機会がありますが、ターゲットユーザーの方々にどう思われているか? という質問をすると、きちんと把握されているケースは多くありません。弊社が2011年に行なった調査では「消費者の意見を取り入れている」ケースは10%程度でした。

 定量的なアクセス解析データと共に、競合との印象比較や、主に自分たちの顧客ターゲットがどういった印象を持っているのか、施策に対してどう変動したのか、などの定性意見を定期的に取得しておくことが、上記のような、複合的な視点での改善に向かう原動力となるはずです。

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この記事の著者

田口 亮(タグチリョウ)

慶応義塾大学経済学部卒業、音楽業界を経て FOURDIGIT Inc. 入社。

2008年、同社の取締役に就任。大手企業を中心にWEBサイト、ディレクション・クリエイションを数多く手がける。2010年より消費者の印象意見を短時間で抽出する「クリエイティブサーベイ」の事業運営に携わる。2012年、人間中心...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/26 15:02 https://markezine.jp/article/detail/15484

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