ユーザと「睡眠」について考えるオウンドメディア“ねむりラボ"
ここでもう1つ、オウンドメディアの事例をご紹介します。オムロン ヘルスケア社が運営する「ねむりラボ(http://nemuri-lab.jp/)」は、人々の健康を支援したい同社と、健やかな眠りを得ることで健康な生活を送りたいユーザをつなぐメディアです。
「眠り」に関する様々なTipsや最新の調査結果などのコンテンツを掲載しながら、フォトコンテストやアンケート、モニターキャンペーン、イベントなどの双方向の取り組みも盛んです。「いいねむりは健やかな生活の起点になる」という大義のもと、新たな価値の提供とユーザニーズがうまく結びついている好事例です。

今までのプロモーション手法であれば、睡眠をサポートする製品そのものをコンテンツとし、マス広告や、多様なプロモーションで製品価値をユーザに訴えたはずです。
しかし、ねむりラボでは、製品発売に先だって早くからサイト立ち上げ、同時にFacebookページ(https://www.facebook.com/nemurilab)も開設。ユーザとのコミュニケーションを軸にしたコンテンツ戦略をとりました。ユーザと繰り返したキャッチボールは、製品開発部門やサイトコンテンツにもフィードバックされています。
オウンドメディアでは、企業主体で語るのではなく、ユーザの声や行動(アクセスログ)に耳を傾けることでコンテンツに価値が生まれます。
次回は、オウンドメディアのKPI設定について
今回は「売る」という視点を取り除き、本質的な価値を考えることにフォーカスしました。業種や仕事内容によっては、「本質的な価値」を探すのが難しい場合もあると思います。そんな時は是非、異なる立場の人に意見を求めてみましょう。きっと、自分では考えつかない新たなヒントを授けてくれると思います。
次回は、オウンドメディアのKPI設定についてお届けします。単純なPVやセッション数では評価できないオウンドメディアの評価指標について考えていきたいと思います。また、いきなり緻密な戦略を立てるのではなく、大きな粒度で戦略を描いてから具体に落とす方法も紹介します。
- 「売る」という視点を取り除いて考え始める
- 改めて企業活動の本質的な価値を見出す
- 企業主体でなく、ユーザの声や行動に耳を傾ける