「とにかくヤレ!」といわれてはじめたことが一大プロジェクトに
みなさんは、まだこの世に存在しない「製品」を作ってくれといわれたことはありますか。私はあります。この会社に転職がきまり、出社1日目の前日、「明日はミーティングがあるので9時に会議室に集まってください」とメールが届きました。来いといわれて断る理由もないので、9時に会議室に行くと…。
初出社でいきなりこのような状態で、断るわけにもいかず、当たって砕け散る毎日を送ることになったのでした。
やればやるほど、「?」だらけな毎日
基本的にモバイルのWebサイト構築に関する情報というのは、キャリアとコンテンツプロバイダさんとの間でコンテンツ作成ガイド等によって公開されていて、特に公式サイトの情報はほぼクローズされています。要するに、ググッても、まともな情報はえられない状態です。
ここで、ご存知の方も多いと思いますが、アクセス解析で、ページの遷移がわかる理由を説明します。
- JavaScriptを利用してクッキーにユーザ識別子を登録し、このクッキーをやりとりすることで一人のユーザを認識します
- 接続元IPとユーザエージェントの組み合わせで一人のユーザとして認識します。
と、基本的にはこの2つで一人のユーザとして識別し、そのユーザがクリックしたページを時系列に並べると、ページ遷移が追えるようになります。モバイルの場合は、
- JavaScriptは動きませんし、あるキャリアではクッキーは使えません。
- 接続元IPは、端末個別のものではなくキャリアゲートウェイのアドレスになってしまいます(しかもアクセスするたびに、接続元のIPは変わる)。
まったくもって、ページ遷移は追えないのです…。じゃあ、少し弱気になってPV(ページビュー)だけわかればいいですか?って、そんなわけないですよね。PVだけなら、ログからカウントできますし…。ページ遷移ひとつとってもこのような状態で、さまにこれが長い長い戦いの始まりを暗示していたわけです。