F1層ターゲットにマッチしたWebコミュニケーション
「マジョリカマジョルカ」(※以下、マジョリカ)というF1層の女性の間で人気の高い資生堂のメーキャップブランドをご存じだうか。
マジョリカは2003年7月にスタートしたブランド。販売単価200~1,800円の低価格帯、ドラッグストアで販売を展開している。マジョリカの興味深い点は、資生堂の数あるブランドの中で先駆けてSNSやWebを中心としたマーケティングに取り組んでいることだ。
「2006年を最後にテレビCMは終了し、マジョリカの世界観伝達に有効で、かつターゲット世代にマッチしたWebコミュニケーションに注力しています。そして、低コストで行っています」(清水氏)
このブランドのコンセプトメッセージは「願えば叶うマジョリカマジョリカ」。誰もに受け入れられるように「嫌われない」ことよりも、ターゲット層の女性たちに「好きにさせること」。強いメッセージ性が込められていることは、マジョリカを今まで知らなかった人たちも、製品を見れば一目でわかるだろう。ドラッグストアに来る女の子をワクワクさせる、そんな力を持つブランドだ。
F1層を魅了する「マジョリカマジョルカ」の世界観とは
「この商品を使えば、こんな風にキレイになれる」というのは一般的な化粧品の宣伝。これと比較して、マジョリカは独自のPR戦略をとっている。女の子が憧れを抱くストーリーを商品にもたせて、独自のファンタジックな世界観をターゲットに伝えていく。ブランドの世界観を伝えるために作成したWebムービーは当初はPCサイトのみであったが、2008年冬にはいち早くモバイルサイトに対応し、ブランドの強みを時代に合わせた手段で発信している。
「ブランド最大の武器である世界感を伝えるために、モバイルサイトでもいち早くFlashを採用し、PCサイトと同じように違和感なくWebムービーを体験できるようにしました。またFacebookページも資生堂ブランドとして初めて立ち上げ、アジア6か国で展開し、合計8万人のフォロワーがいます。日本語ページのフォロワーは1万5,000人。約3割は海外の方で、各記事のリーチは6,000~9,000名といったところです。それぞれの指針に沿って、Ustreamやtwitter、mixiでも、最も旬な情報を双方向でコミュニケーションしています」