全くよく分かんない人が、全くよく分かんない人に取材をする
――動画がウケた理由は何だと思いますか?
平成の美談じゃないですか、この話って。全くよく分かんない人が、全くよく分かんない人に取材をするっていう。どこにも説得力はないはずなんだけど、説得力のあることになっちゃったっていうのが、ちょっといい話じゃないですか。
あとはやっぱり佐藤さんですね。本人は美術としてみせる気なんて全くなかったのに、やってることも言ってることもアーティストでしかないんだけど、「職業何ですか?」って聞くと「警備員です」って(笑)。しかも作ったガムテープ文字に対してのお金は全くもらってないっていう。その純度の高さってないと思うんですよ。
――佐藤さんはネットで話題になっているのをご存知なんですか?
そうですね。驚いてるみたいですけど、ほんとにそれはどうでもいいみたいですね。
――そこがまた佐藤さんらしいですね(笑)。佐藤さんは今もガムテープ文字を作ってるんですか?
佐藤さん今は日暮里駅でガムテープ文字を作ってるんですけど、新宿時代とは全然文字が違うんですよ。最近はグラフィカルになりすぎて、軽く分かりづらくなってるんですよ(笑)。前より文字に主張が入ってきてるんですよね。佐藤さん、新宿時代の自分の文字をみて、恥ずかしいって言ってますからね。


――それも面白い話ですね。今後佐藤さん関連で企画していることはありますか?
8月末に自分の店で佐藤さんの文字を集めた個展をやろうと思ってるんですよ。そこで佐藤さんにガムテープ文字の実演もしてもらう予定なんです。
――個展、いいですね!ネットと現実がリンクしてさらに盛り上がりそうですね。今日はありがとうございました。
おわりに
山下さんは佐藤さんの話になると非常に熱く、かつ楽しい人でした。店での個展は本当に楽しみです。これからどんどん話題になると思いますので、山下さんと佐藤さんのコンビには要注目ですよ!
それでは最後は、できたてほやほやの日暮里編の動画を見ながら、お別れしたいと思います。
【今回の参考リンク】
→ 取材にご協力いただいた山下さんの所属するグループ「トリオフォー」
→ 山下さんのブログ「場所っプ」
→ 2007年8月26日から山下さんのお店で行われるイベント、佐藤修悦さんが作るガムテープ文字作品展