Webの読み手は手ごわいことを思い出して
次は表現や構成についてのチェックだ。これまで連載でお話してきたことを、おさらいするつもりで確認していこう。
コピーの検品ポイント4:キャッチにパンチはあるか
あなたが書いたキャッチフレーズは「誰に」向けてか、「何を」言うべきかがハッキリしているだろうか。そして「誰に」と「何を」がぴったりとマッチしているか。商品を必要としている人に対して、よいニュースになっているか、トクする話になっているか、読むべき理由がつづられているか……それらをもう一度見直そう。(第3回、第5回を参照)
さらにパンチのある表現になっているかも大切だ。キャッチフレーズはその名の通り、キャッチ(=つかむ)することが目的である。ふーんと素通りさせてはいけない。やり手の客引きのような強引さが必要だ。
たとえば、「デートにおススメ、夜景が楽しめるレストラン」でも悪くはない。だが、ワクワクさせる何かが欲しい。思い切って「恋が生まれるレストラン」くらい書いてみよう。女性誌の見出しのように、大胆で確かめずにはいられない表現をためすべきだ。(第7回を参照)
もちろん、なぜ恋が生まれるのか、そのストーリーをリードコピーやボディコピーで示すことが必要になる。書き直す手間がかかるが、強力なコピーに生まれ変わるはずだ。
コピーの検品ポイント5:訴求ポイントは絞られているか
書いている途中で、急に不安になって訴求ポイントをいくつも詰めこんではいないだろうか。読み手の記憶力に過大な期待をしてはいけない。訴求点は少ないほど記憶されやすい。メッセージはワンテーマで。キャッチフレーズで示したテーマは、リードコピー、ボディコピーでより詳しく深めていかなくてはいけない。(第9回を参照)
コピーの検品ポイント6:最初にインパクトはあるか
Web上で読み手はどうかを思い出そう。流し読み、キーワードを拾うように読む、最初のコトバ、最初の数行に注意を払う。テキストの3割くらしか読まない……気まぐれで短気な読み手を上手くリードできるか。キャッチフレーズもボディコピーも、冒頭に気になるキーワードを仕込んでいるか見なおそう。(第2回を参照)
また構成はどうか。最初に結論(またはメリット)を示して、それを実現する機能の紹介、そのくわしい説明や証明を示していく「逆ピラミッド」型の流れになっているか。スジが通った話になっているか、横道にそれていないかを確認しよう。共感や説得が求められるボディコピーには感情を動かすだけでなく、論理的に納得させる力も必要だ。
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