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Facebookマーケティングマネージャーが解説する「Facebookブランディング」入門講座

Facebookマーケティングのベスト・プラクティス「BCEI」とは?

ステップ3: ユーザーと活発な交流を行う 【E: Engage】

 コミュニケーションの本拠地となるページをつくりました。最初の核となるファンもさまざまなチャネルを通じて獲得することができました。こうなると次に重要なステップは、いよいよファンの方々と活発なコミュニケーションを行うことです。我々は、ブランドとファンの活発な交流のことを「Engage」あるいは「Engagement」と呼んでいます。

 では、どのような情報を発信すればファンと「Engage」できるのか?

 簡単な答えはありませんが、ブランドのパーソナリティがつたわるような気持ちのこもった投稿を、定期的に、少なくとも週に1回から2回は行うことが重要になります。あまり文字の多い投稿よりも、簡潔な文章のほうが好まれる傾向があります。写真や動画のようなビジュアルへの反応も一般的に高いです

 ひとつの方法として、自分たちのブランドがどんな情報を発信していくのか、社内でアイデアを出し合って整理し、「コンテンツカレンダー」をつくって投稿を開始することをおすすめしています。

 そして無料で利用できるページの解析ツール「インサイト」(上図)を使って、実際にどんなコンテンツに多くのファンが反応したのかを観察しながら運用をしていってください。手間暇のかかる作業になりますが、この3番目のステップ、「Engage」をしっかり行うことが次のステップ、マーケティング目的である「多くの人々に影響を与える」の成功につながっていくのです。

ステップ4: ファンの先にいる、彼らの友だちに影響を拡大する 【I: Influence】

 4番目のステップでは、ファンと活発な交流をした事実を、彼らとつながっている友だちにも伝えましょう。これこそが、世界で10億人のユーザーがいるFacebookの真骨頂ともいえるクチコミを、これまでにないスケールで展開するということにつながるのです。

 Facebookページに対して、ファンからのコメントや「いいね!」、シェアなどの交流「Engagement」は、ファンの友達に「ニュースフィード」を通じて伝達されていきます。しかし、個人のニュースフィードには、彼らの友達からの近況アップデートや彼ら自身がファンになっているブランドからの情報も多数流れてきますので、自分たちのページに対する「いいね!」などの情報、ストーリーが必ずニュースフィードに出現するとは限りません。

 ある情報(ストーリー)が、ニュースフィードに出現するかしないかは、エッジランクというアルゴリズムによって左右されます。エッジランクは、その情報(ストーリー)の、鮮度(いつ発信されたか)や他の人からの「いいね!」やコメントなどの反応、その情報発信者と受信者の最近のやりとりの活発度、といった複数の情報をもとに「この情報はこの人にとって重要度が高いはずだ」という判断をして表示されるのです。

 このエッジランクを高め、ニュースフィードへの表示の可能性を高めるためのツールが「スポンサー記事(ストーリー)」です。スポンサー記事(ストーリー)は、Facebook広告の一種ですが、Facebookページと、ファンの方との間で発生した「いいね!」やコメントが、その先の友だちに対して表示されるという「ソーシャルコンテクスト」が付加された情報と理解ください。実際に自分とつながりのある友達が「いいね!」をした事実がいっしょに伝わることで、クチコミ効果が発生するわけです。

 「Build」「Connect」「Engage」という3つのステップでつくったファンとの交流を最後の「Influence」で活用することによって、企業にとってビジネスとして取り組む価値のあるスケールに高めることができるのです。

 以上、Facebookでマーケティングを行う上での基本的な考え方と、ベスト・プラクティス「BCEI」をご紹介しました。

 次回から3回は世界各国からのFacebookマーケティングの具体手な事例を紹介します。国が違えども、日本のマーケターにとってヒントになるアイデア満載の事例を取り上げたいと思います。お楽しみに。

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この記事の著者

須田 伸(スダ シン)

須田伸(すだ・しん)
Facebook Marketing Manager

早稲田大学政治経済学部卒業後、1992年株式会社博報堂入社。CMプランナー/コピーライターとして「ACC賞」「日経広告賞」「消費者のためになった広告コンクール」などの広告賞を受賞。 1998年カンヌ国際広告祭ヤングクリエイティブ・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/17 11:00 https://markezine.jp/article/detail/16564

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