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シリアル・アントレプレナー柴田陽さんに「O2O」と「起業」について聞きました。

会社のエースこそ、起業すべきだ。まずは『こっそり』と

課外活動、自由研究のすすめ

 ポイントは、この検証フェーズを、どのようなスキームで乗り切るかという点にあります。

 私が起業を考えている方に推奨したいのは、なるべくサラリーを貰っている状態のままでこの期間を乗り切ることです。課外活動や「自由研究」として、真剣にサービスの検証を行うのです。

 週末や退社後の時間を使ってもいいし、いっそ休職してもいいと思います。それでも時間が作りだせない人は、身の回りにいる自由度の高い人(ふらふら気ままにやっている優秀な人は探せば意外にいるものです)を引き込んで、代わりに手を動かしてもらってもいいかもしれません。とにかく、セーフティネットを失わないようにしながら、できる限り成功の確度をあげることです。

 これは実際やってみると、時間的にも体力的にもなかなかタフなものがあります。しかし、安心してください。起業すればこれ以上にタフな日常が待っています。これが乗り越えられなければ、起業しない方が身のためです。これはビジネスの検証であるとともにあなたの基礎体力や人脈、人望をはかる検証にもなるようです。

エース級の人材の10人に1人くらいは起業してほしい

 私は、日本が活力を取り戻すためにはもっと多くの新興企業(それも、理髪店や工務店ではなく、新規性と成長性の高い事業)が必要だと思っています。そして、日本に残された時間はさほど長くないとも思っています。つまり、社会構造や政治が変わるのを待っていられるほど悠長な状況ではないのです(もちろん、こうした努力も大事ですが)。

 いま20代、30代の若者は、現状の環境を所与として、自分の力で新興企業を生み出す必要があります。それが、大企業勤めという身分を最大限活用することです。検証フェーズで失敗しても、「自由研究」を切り捨てて勤め人に戻ればいいだけですから、リスクはありません。

 サラリーマンとして活躍されている方で、自分の力が100%引き出せていないと感じる人は多いと思います。不毛な社内調整や自分の組織防衛に、手足を縛られていませんか? そして、優秀なあなたの時間を取られることは社会にとっての損失です。

 日本には、約1200万人の大企業従業員がいます。このうち上位10%のエース級人材のうち、10人に1人でも新規事業を「自由研究」し、起業をすることができれば日本は変わると思います。

 会社でエースを張っているそこのあなた。こっそりと「自由研究」始めてみませんか?

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この記事の著者

柴田 陽(シバタ ヨウ)

店舗集客サービス「スマポ」を展開する株式会社スポットライトの代表を務める。バーコード価格比較アプリ「ショッピッ!」、タクシー配車アプリ「日本交通タクシー配車」「全国タクシー配車」など、数々のヒットアプリを手がけ、2つの会社を創業・バイアウトした経験を持つシリアルアントレプレナー。

東京大学経済学部卒業。戦略コンサルティング会社...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/25 11:00 https://markezine.jp/article/detail/16604

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