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Facebookマーケティングマネージャーが解説する「Facebookブランディング」入門講座

成功したFacebookキャンペーンを分析!(事例その1)
地域の小型商店をソーシャルの活用で盛り上げた「Small Business Saturday」

キャンペーンの効果

 このキャンペーンの効果は目覚しいものとなりました。

この写真に対するコメントはこちらから見ることができます。
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 まず売上に対する直接的な効果としては、2011年においては

この日のアメリカのSmall Businessの売上が前年同日比で、28%増加
すべての小売業でのこの日の売上が前年同日比で、9%増加

という結果が出ています。さらに、キャンペーンの影響力として分かるものとして、エンゲージメントの多さを示す以下のデータがあります。

10万店以上のSmall Businessが、無料POPデータをFacebookページよりダウンロード。
140万人がフェイスブックページ「Small Business Saturday」のファンになり、今後、このページを通じて1億人以上へのリーチが可能になった。

 また社会的にも大きな効果を上げたことから、ニューヨーク市長ブルムバーグ氏を含む41人の地方自治体の首長が、この2010年11月27日を「Small Business Saturday」として公認3,000以上のメディアで「Small Business Saturday」が紹介されるという波及効果も生みました。

 この結果を受けアメリカン・エキスプレスCMO、John Hayes氏は、本キャンペーン内でFacebookの果たした役割について、以下のコメントを寄せています。

「150万人がFacebook上でSmall Business Saturdayのファンになってくれました。それは同時に彼らと友達としてつながっている1億人以上の人々にもSmall Business Saturdayを知ってもらえる、ということです。Facebook以外に、2週間半という短い期間でこれだけの規模とこれだけの深さの関係性を構築できる方法を知りません。」

Facebook上でエンゲージメントを高める要素とは

 この事例ではFacebookを活用して生活者との間で、O2Oのエンゲージメントを高めるための様々な要素を取り入れ、成功を収めました。キャンペーン自体が「地元の商店の活性化」という社会的意義を帯びているため、生活者の参加意識が高まったことはもちろんですが、その上で、Facebook上で拡散し商店の売上に貢献した要因としては、以下が挙げられるでしょう。

●Facebookページ設立を支援:交流の場を最初に作り、そこに人が集まる受け皿を用意。

●地域にターゲティングを絞ったFacebook広告の提供:地元という要素を含んだ(ソーシャルコンテキストのある)広告で、反応率の向上が見込める。またこのターゲティングにより、それぞれのお店のFacebookページのファンも地元の人が中心となる。

●お店で利用できるクーポンの用意/チェックインへの誘導:チェックインを見た周りの人は、近所の友達が近所の店で買い物をしている、という強いソーシャルコンテキストのあるフィードを見ることとなる。これにより、さらに地元の友達がその店のFacebookページに集まるきっかけとなる。

 このように、Facebookをマーケティングに活用する上では、ソーシャルコンテキストは欠かせないものです。さらにチェックインをうまく活用することで、O2Oとしても大きな効果が期待できます。

 皆さんのマーケティング戦略にも、取り込める要素があると思いますので、ぜひヒントにしてみてください。次回は、タグ付けを活用して大きな成果をあげた事例をご紹介します。

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この記事の著者

須田 伸(スダ シン)

須田伸(すだ・しん)
Facebook Marketing Manager

早稲田大学政治経済学部卒業後、1992年株式会社博報堂入社。CMプランナー/コピーライターとして「ACC賞」「日経広告賞」「消費者のためになった広告コンクール」などの広告賞を受賞。 1998年カンヌ国際広告祭ヤングクリエイティブ・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/11/08 11:00 https://markezine.jp/article/detail/16698

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