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ディスプレイ広告領域のカオスマップ、きちんと読めますか?【アドテクノロジー基礎講座第2回】

 前回の記事ではアドテクノロジーとそれに関連する領域の概要、そしてDisplay広告領域の進化を広告主と媒体社双方の目線から紹介しました。それぞれの立場でアドテクノロジーの捉え方や期待することも少しずつ異なっていると感じて頂けましたでしょうか。今回はカオスマップの最新状況と、運用型広告の中心となるRTBについて解説します。さらにDisplay広告領域について掘り下げていきましょう。(バックナンバーはこちら)

カオスマップ、きちんと読めますか?

 まずは多くの人が一度は目にしたことがある「カオスマップ」の話しから、はじめていきましょう。元々はUSの投資家 Terence Kawaja氏(@tkawaja LUMA Patners)が複雑なDisplay広告業界を一つの図にまとめたもので、正式名称は「Display LUMAscape」と言います。

 日本版は株式会社イーグルアイ 代表取締役社長の近藤 洋司氏(@hirohirokon)が作成した「Display Advertising Technology Landscape [JP/2013]」というものがあります。海外のアドテクノロジー領域は日本よりも進んでいますので、興味のある方はぜひ海外版と日本版を見比べてみてください。新しい発見があると思います。

Display Advertising Technology Landscape [JP/2013]

 さて、それではカオスマップの読み方について進めていきましょう。一見、ごちゃごちゃと複雑に見えるカオスマップですが、その読み方には大きく3つのコツがあります。

ポイント1:広告主と媒体社(メディア)の間の話である

 一番左にMARKETER(広告主)、右から2番目にPUBLISHERS(媒体)があり、この中に載っている会社・サービスは、基本的にメディアの売り買いに関わっています。これまでは広告を購入するには、広告主→代理店→メディアレップ→媒体社という流れでしたが、テクノロジーを使うことで自動化や付加価値が追加されるようになりました。

 各ボックスには名前が付いていて、各々の役割が書いてあります。例えば上段の真ん中左にある「DSPs」は広告を1インプレッション単位で買う事が出来るメディアバイイングの仕組みとなります。

 そして左下と右下両方にAd Serverとありますが、これは広告主側のAd Server(第三者配信とも言います)と媒体社側Ad Server(自社メディアの広告配信管理)であり、それぞれ役割が違います。

ポイント2:マップに載っている全てのカテゴリーを経由する訳ではない

 これはよく誤解されるのですが、マップに載っている全てのカテゴリーを経由するのではありません。逆に言えば広告主は1キャンペーン単位で各サービスを検討し、選択する必要があります。代理店が行う広告主への提案(コンペ等)も、従来はメディアプランニングが中心でしたが、現在は戦略とそれを遂行するためにどのテクノロジーを選択するかといったソリューションプランニングの重要度が増しています。

 また途中に位置するテクノロジー会社のマージンが増えることが問題視される場合もありますが、それならば無理に選択する必要はありません。後で詳しく解説しますが、純広を中心としたメディアプランニングから、なぜアドテクノロジーを採用するのかのメリットを理解したうえで活用していかなければ、コスト以上の効果を得ることは難しいでしょう。

ポイント3:カテゴリーは売買の自動化、付加価値専門特化機能に分化している

 カオスマップの中のプレイヤーは基本的には下記などが挙げられます。

【メディア売買の為の組織・仕組み】
Agency、AgencyDesk(=トレーディングデスク)、DSP、Exchange、AdNetwork、SSP、Mobile
【それらを活用するためのデータ・仕組み】
DMP、Data Supplier
【専門特化した機能】
Verification/Privacy、Retargeting、Data Feed、Creative Optimization、Publisher Tool
【統合するための組織・仕組み】
Media Planning & Attribution、Tag Management、Measurement & Analytics

 では、これからカオスマップを一緒に読み解いてみましょう。

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この記事の著者

菅原 健一(スガワラ ケンイチ)

株式会社Moonshot 代表取締役 CEO

企業の10倍成長のためのアドバイザー。社会や企業内に存在する「難しい問題を解く」専門家。クライアント10社、エンジェル投資先20社の計30社のプロジェクトを並行して進める。過去に取締役CMOで参画した企業をKDDI子会社へ売却しそのまま経営継続し売り上げを数百億規模へ成長。スマートニュース...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/03/08 08:00 https://markezine.jp/article/detail/17189

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