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アトリビューションとは広告効果測定のこと。まずは広告効果測定の基本を2つの側面から押さえよう【アトリビューション編:第2回】

広告効果測定の2つの側面

 ここで、広告効果測定について触れておきましょう。広告の効果測定は、一般的に、コミュニケーション効果と売上効果の2つがあるとされています。コミュニケーション効果とは、広告の到達度や広告が消費者の心理や意思決定に及ぼす影響について測定することです。売上効果は、文字通り、広告が売上に及ぼす影響について測定することです。

コミュニケーション効果

 コミュニケーション効果は、広告が何人の人にリーチし、表示回数を何回(フリークエンシー)にすれば、どれだけの認知が獲得できる、というような話しです。また、よくAIDMA(アイドマ)という消費者の意思決定プロセスが取り上げられます。Attention(注意)→ Interest(興味・関心)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)へと至るプロセスがあると想定して、アンケート調査などで測定します。

 最近は、AISAS(アイサス)というのも有名ですね。これは、Attention(注意)→ Interest(興味・関心)→ Search(検索)→ Action(行動)→ Share(共有)と至るプロセスです。

売上効果

 売上効果は、主に広告弾力性を算出するものです。広告弾力性とは、広告の投下量を増減させたときに、どのような影響が売上に及ぶかを数値にしたものです。たとえば、自社の広告投下量を10%増加すると、何パーセント売上が増加するのか、そのような関係性を相関分析により導きだします。

 重回帰分析や共分散構造分析などといわれる数理統計的な手法がここでは活用されます。考慮する要素としては、自社のすべての媒体の広告投下量以外にも、自社製品の価格や特徴、競合他社の価格や特徴、競合他社の広告投下量、マクロ経済環境や気象動向などもあります。つまり、売上に影響を与える要素は、自社の広告投下量だけではないのです。

 このように広告効果測定について説明しましたが、インターネット広告で計測しているインプレッション(表示)やクリック、コンバージョンなどが、いかに限定的な指標であるかが理解できたでしょうか。というのは、リーチやフリークエンシーはインプレッションやクリックだけでは分からないですし、同様に売上効果もコンバージョン数やCPAだけでは分からないのです。

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この記事の著者

有園 雄一(アリゾノ ユウイチ)

Regional Vice President, Microsoft Advertising Japan

早稲田大学政治経済学部卒。1995年、学部生時代に執筆した「貨幣の複数性」(卒業論文)が「現代思想」(青土社 1995年9月 貨幣とナショナリズム<特集>)で出版される。2004年、日本初のマス連動施策を考案。オーバーチュア株式会...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2013/05/07 08:00 https://markezine.jp/article/detail/17427

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