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世界各国のマーケターがSLCに集結!「Adobe Digital Marketing Summit 2013」

デジタルにおける統合マーケティング時代の幕開け
日本のマーケターに突きつけられた課題とは


デジタルマーケティング技術の進化に、日本企業はどう対応すべきか?

 デジタルマーケティング最適化ツールとしては、理想的な統合を遂げた「Adobe Marketing Cloud」。ただ、米国のデジタルマーケティングの成熟度にあわせて作り込まれたワークフローに、日本企業はどこまで対応できるのか。課題は「人材」と「組織」にある。

米アドビ システムズ 社長 兼 CEO シャンタヌ・ナラヤン氏

 Summitに参加して、登壇者・参加者の経験の豊富さを感じた。新聞業界やリサーチャーといったビジネス経験豊富な40~50代のパネリストがモバイル広告のトレンドと活用についてディスカッションを行ったり、デジタル業界の経験が10年以上という登壇者もめずらしくない。予測分析のセッションでは、参加者の半数以上がAdobe Analyticsの最上位バージョン、Insightの利用者だったのも驚いた。ユーザー層が厚い米国に比べ、デジタル専門担当者が不足している日本で、高度な機能までパッケージ化されたツールを使いこなすことができるのか。これが人材としての課題だ。

 また、CMO不在の日本で組織を横断する統合的なツールを導入するには、大規模な予算の確保だけではなく、ツールの利用促進や社内のワークフローの変更にトップダウンで推進できるだけの権限が必要になる。縦割り組織が多い日本の企業で、エグゼクティブを巻き込むことができるのか。これが組織としての課題だ。

 日本は米国と違うからできないという結論に達するわけではない。不足している要因が何かが明確になれば、それを補うための方法やサポートを外部に頼めば良い。ツールは、あくまで単なるツールだ。しかしながら、マーケターの強い味方になるツールが出現したからには、今度はユーザー側の問題を真剣に考えて取り組むべき時がきたようだ。

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この記事の著者

大山 忍(オオヤマ シノブ)

米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併し、アフィリエイトシステムの開発企画やマーケティングマネージャーを務める。

2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベストプラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/04/10 14:22 https://markezine.jp/article/detail/17432

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