デジタルマーケティング全体の潮流を肌で感じて理解する
―では、まずは自己紹介をお願いします。
小川:SiteCatalystのユーザー会、eVar7の代表の小川です。以前はリクルートでSiteCatalystを利用していましたが、現職では、サイバーエージェントで、テレビCMのアメーバーIDを活用したROI分析やピグゲームの分析を行っています。Adobe Summitへの参加は、4年ほど前、まだOmniture Summitだった時に初めて参加し、そして昨年、今年と合わせて3回目です。
島:私はフェリシモでWEB全体の戦略を担当しています。WEBのチームは制作、マーケティング、システムと3つの組織に分かれています。今回のAdobe Summitへはマーケティング担当者と一緒に参加したのですが、私自身は前回に引き続き2度目の参加です。
―今回のAdobe Summitへの参加目的を教えてください。
小川:今回のAdobe Summitに参加するにあたり、3つほど目的がありました。
一つはAdobe製品の開発状況の確認です。去年Adobeは、「クリエイティブと分析を1つの世界観で見ながらコラボレーションを行っていく」と言っていたのですが、1年経ってそれが実現されたのか、どのように変わったのかという点です。
二つ目は今後のトレンドの確認です。今後どのような分析や考え方が主流になってくるか、といったところでしょうか。どちらかというと、マーケティング手法というよりは、社内における運営・運用の部分ですね。自分でも社内で解析を浸透させていきたいという思いがあるので、一番効果のある手段を知りたいと思いました。
そして三つ目は去年出ていたバズワードのその後の確認ですね。去年は「アトリビューション」「タブレット」「クロスプラットフォーム」がバズワードでしたが、それらが実戦で活かされているのか、昨年話されていた内容が引き継がれているのか、あるいは言葉そのものが廃れてしまったのかといった点が一番気になっていました。
島:我々は二つの目的がありました。一つは道具を入れている立場として、それらをもっときちんと使っていくための情報収集ですね。現在はSiteCatalyst(ウェブ解析)、Test&Target(A/Bテスト&ターゲティング)、Scene7(ダイナミックコンテンツ配信)を使っています。今後はソーシャルも導入予定です。
去年は、クリエイティブとデジタルマーケティングを統合するという視点で、CQ(コンンテンツ管理)の話がかなり出ていました。もともと我々はCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を自社開発し、リッチコンテンツとの連携をしたい、クリエイティブとシステムというのは一体で作りたいという思いをずっと持っていました。AdobeのCQはかなり現実的に近い形にきていて、すごく魅力的に映っていたので、また1年でどれほど進化したのだろうという期待がありました。
もう一つは、潮流の確認ですね。Adobe Summitでは、Adobeの情報だけではなく、デジタルマーケティング全体の潮流を掴むことができます。実際に参加する事で、肌で感じられるものがあり、それがやはり一番大きいと思っています。