クリックしていない人が売上の99%を支えている
またここで、興味深いデーターをダグ氏は提示した。第三者機関であるデータロジックス社の調査によると、「ある商品の売上増に貢献した人の99%はクリックしていない人である」ということが判明したのだ。

では、CTRが意味をなさないとしたら、オンライン広告の効果をどんな指標で測っていけばいいのだろうか?
3つのR(リーチ・レゾナンス・リアクション)
「我々としても、CTRに変わる適切な広告効果指標をつくることは新たな挑戦だ」とダグ氏は語り、3つのフレームワークの視点を提示した。
1、リーチ(Reach):何人の人に何回リーチしたか。その人達は適切なタイプだったか
2、ブランドレゾナンス(Resonance):そのブランド広告を見た人は、ブランドに対する感覚を変えたのか?
3、リアクション(Reaction):実際に広告を見てくれた人は、行動をとったのか?商品を実際に買ってくれたのか?そのアクションを起してもらうことが、結果的に売上増につながる
リーチ:消費者に広告がリーチする頻度の最適化
まず一つ目はリーチについて。リーチを向上させるには、どうしたらいいのだろうか。
「リーチを改善することで、ROIが70%改善するという結果も出ている。また頻度をきちんと管理することに注力しているキャンペーンは、他に比べてROIは40%高い」とダグ氏は語る。

「ブランドのキャンペーン効果を考えた時、一人ひとりの消費者に広告をみせる頻度が大切なことは感覚としてもわかるだろう。例えばある期間に1回しか広告をみないとしたら、ブランドとしては認知不足でしょう。だからといって40回も50回もみせたとしたら、それはやりすぎ。
つまり利益が最大になるように消費者が広告に触れる頻度を最適化する必要がある。Facebookとしてもこの課題に取り組んでいるが、業界全体として、頻度とリーチの重要性の認識を高めていく必要があるだろう」(ダグ・フレーザー氏)